阪神は5日の広島戦(マツダ)に1―2でサヨナラ負け。同点の9回に4番手・桐敷がモンテロに痛恨の一発を浴びて万事休した。

 先発した高橋が6回1失点と試合をつくり、8回に近本の犠飛で追いついた展開からの敗戦は確かに痛い。だが、どれだけ派手に負けようが1敗は1敗だ。開幕からここまで3カード連続で勝ち越して6勝3敗。もちろん、不安がないわけではない。昨季までブルペンの中核を担っていた石井が長期離脱中で及川もファームで再調整。しかし、ディフェンディング王者としての輪郭はまったく崩れていない。

 その証拠に、破竹の快進撃を続ける池山隆寛監督(60)率いるヤクルトに対しても自信満々だ。7日からは本拠地・甲子園でヤクルトとの3連戦を控え、相手も3カード連続の勝ち越し。しかもこの日の中日戦(神宮)では5点差をひっくり返す大逆転勝利を飾り、7勝1敗で首位に立っている。

 シーズン序盤で順位はさほど関係ないものの、期せずして2位の阪神と1・5ゲーム差で首位攻防戦。それでも球団関係者は「ヤクルトもそんなん、いつまでも続かんて」と断言。いずれは失速するとの見方だ。

 ただ、隙を見せるわけにはいかない。強気に言い切った後に「とはいえ、何があるか分からんのが野球やからね」と手綱も締め直していた。藤川球児監督(45)が常々口にするのは「挑んでいく気持ち」。昨年のペナントを圧倒的な強さで奪取したとあって、今季も優勝候補の筆頭に挙げられているが、戒めることを忘れていない。

 阪神は開幕戦を落とし、この日の広島戦では今季初のサヨナラ負けも食らった。それでも9試合を終えて12球団で唯一失策は「0」であることは見逃せない。大崩れせず、簡単には負けないしぶとさは健在だ。指揮官は「まず健康に。いい試合ができれば」と泰然自若。連覇を目指す猛虎が満員の虎党の前で地力を証明してみせる。