結果だけを見れば、ほろ苦い初登板だった。阪神の新助っ人、イーストン・ルーカス投手(29)が1日のDeNA戦(京セラドーム)で来日初登板初先発したが、5回途中7安打4失点で降板。チームは1―4で敗れ、自身もNPBデビュー戦で今季初黒星を喫した。
立ち上がりは明らかに硬さがあった。直球が高めに浮き、初回から筒香、佐野に適時打を浴びて3失点。3回には宮崎敏郎に147キロの直球を捉えられ、左中間席へ今季1号ソロを運ばれた。来日初マウンドの洗礼を浴びた左腕は「気持ちが浮き足だったのか、まっすぐでゾーンに投げるところができなかった」と反省。それでも「次は最初からしっかり投げられるようにしたい」と前を向いた。
崩れそうで崩れ切らなかった点を、首脳陣は見逃していない。ルーカスは初回終了後、自らに「落ち着け」と言い聞かせたという。「自分の思っている以上のものを出しすぎないように、とにかく力まないように投げようと思った」と冷静に振り返った通り、感情を乱して試合を壊すことはなかった。
藤川球児監督(45)も、そこを評価した。「緊張もあるでしょうしね。でも、うまく立ち直りながらで、1年長いですからね」と淡々。数字だけを追えば不満の残るデビュー戦だが、試合の中で修正しようとした過程には、次につながる材料があったという見立てだ。
さらに藤川監督が買っているのが、その実直さでもある。指揮官は「勤勉な選手」と評した上で、「だから最初の緊張感も感じることができたでしょうし、また努力ができると思いますから」と期待を込めた。
乱調の事実は消えない。ただ、感情で崩れず、投げながら立て直そうとした姿勢は確かな評価ポイントとして残った。藤川監督が悲観しない理由は、単なる擁護ではない。新助っ人左腕に、修正できる投手としての資質を見たからだ。結果こそ伴わなかったものの、新助っ人左腕と首脳陣の視線はすでに次回登板での巻き返しへ向いている。












