ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート団体金メダル、女子で5位に入った米国代表の人気選手アンバー・グレン(26)が、女子アスリート全体のために提言を行った。

 グレンはメダル候補と目されながらショートプログラム(SP)で13位とまさかの低迷を喫したが後、フリーで巻き返し147・52点と高得点をたたき出し5位に食い込んだ。

 そして、大きく出遅れたSP後の発言に世界的な関心も呼んだ。取材エリアで「実は今、生理中なの」「だから、いつも本当に大変。特に、こんな状態で世界中の人の前でパフォーマンスをしなければならない時はなおさら。大変なのに、私たちはそのことについて話さないんです」と訴えて、女子アスリートが避けて通れない生理に関して重要な問題提起として、欧米各国メディアが評価したのだ。

手足を大きく広げるアンバー・グレン
手足を大きく広げるアンバー・グレン

 そしてグレンは、問題提起だけにとどまらず女性アスリートの環境改善に向けて具体的な動きを見せている。

 米誌「ピープル」は「グレンはメンタルヘルスの重要性について率直に発言した。彼女はタブー視されがちなテーマ、プロアスリートとしての生理への対処についてこれほど率直に語ったことは、ファンから多くの好意的な反応を集めた」と指摘した上で、この問題に関するグレンのインタビューを報じた。

 グレンは、プロスポーツ界で生理についてあまり話題にならないのは、治療に関して「頼りになる情報源がない」と指摘。「腱断裂や足首の捻挫のように、回復のための明確な治療計画があるのとは異なり、生理の症状に関してはそういったものは存在しない」と問題点を語る。

 その上で「どうすれば最高の状態を取り戻し、次の目標に取り組む自信を取り戻せるか、というガイドラインは必ずあるでしょう?」と問題提起。「でも、生理はそういうガイドラインには含まれていない」と訴えた。

 同メディアは「だからこそ、彼女はアスリートとそのサポートチームの間でこの話題について率直に話し合うことが、状況を変えることができると信じている」と強調。グレンはこの問題について「私は昔からとてもオープンで正直な人間です。それが私の生き方で、ありのままの自分を見せてきた。私はただ普段通りに生活していただけ。私たちの生活のごく当たり前のことが、こんなにも衝撃的な出来事になり得るなんて、信じられないことなの」と引き続き提言を行っていく考えだ。

 グレンがスポーツ界全体に一石を投じることになるか。