巨人は3日、宮崎春季キャンプ第1クール最終日を迎え、まずは大きなトラブルもなく第一段階を終えた。

 若手、ベテラン、新戦力が横一線で汗を流す。ここまで離脱者ゼロという状況に阿部慎之助監督(46)も「思った以上に練習量を多くこなしてるんで。まだ1クールですから。徐々に実戦も入ってくると思うんで、少しずつやっていってほしいなと思います」と述べ、ひとまず胸をなで下ろした。

ダルベック(左)は13発、キャベッジは15発をスタンドに叩き込んだ
ダルベック(左)は13発、キャベッジは15発をスタンドに叩き込んだ

 2年ぶりのリーグ優勝、そして14年ぶりの日本一を至上命令に掲げる。その中で今季最大のテーマの一つが、ブルージェイズに移籍した岡本に代わる新4番の行方だ。キャンプ序盤から、その座を巡る火花は早くも散り始めている。

「ポスト岡本」の最右翼と目されるボビー・ダルベック内野手(30)は、初のフリー打撃で13本の柵越えを披露。存在感を誇示したかと思えば、その隣でバットを振っていた来日2年目のトレイ・キャベッジ外野手(28)も負けじと15発の特大弾をスタンドにたたき込み、場内をどよめかせた。

 同じ米国出身。互いに意識し合っているかのような豪快な打ち合いに、首脳陣の視線も自然と集まる。チームスタッフの一人はキャベッジについて「スイングの威力が去年よりも格段に上がっている。まるで別人のようだよ」と舌を巻く。この日も右翼方向へ力強い一発を放ち、好調ぶりを印象づけた。

 阿部監督は今季の4番に外国人選手を据える方針を明言している。果たして、どちらが主砲の座を射止めるのか。別のチームスタッフは2人の違いをこう分析する。

 キャベッジについては「本塁打をバンバン量産する…というよりは長打を出す打者。去年の経験をどうやって率に反映するかっていうところがチームに求められてるはず。あとは打点だね」と評価。一方、ダルベックには「潜在能力はあるし、パワーも強い。右方向に打てるホームランっていうのはアメリカでも立証しているから、率よりかは本塁打数で貢献してくれるだろうと期待している」と期待を込めた。

 阿部監督は「状態見て、オープン戦見てね、判断しようかなと思います」と最終判断を先送りしているが、4番争いが激しさを増すほど打線全体が活性化するのは間違いない。阿部巨人の命運を握る〝Gの新4番戦争〟。その号砲は、すでに鳴り響いている。