F1アストンマーティンのドライバー、ランス・ストロールを巡る退団論が再燃している。
ストロールは不振や時に傍若無人な振る舞いが物議を醸しているにもかかわらず、父・ローレンス氏がオーナーを務めるアストンマーティンで〝アンタッチャブル〟な存在として契約が自動延長されているのが現状だ。
来季からはホンダがアストンマーティンと組んでF1に本格復帰するため、一時は角田裕毅の移籍も期待されたが、ストロールの存在が大きな障壁となり、実現が見通せない状況もある。
しかし、今季のストロールはアストンマーティンで自己ワーストとなる年間16位に撃沈。こうした状況を受けて、にわかに風向きが変わってきた。
フランスメディア「F1アクチュ」は「究極のタブー、ランス・ストロールの正当性。だが2025年シーズンがチャンピオンシップ16位という低迷に終わった後、一部の人々はもはやためらうことなく声を上げ始めている。元ドライバーであり、ドイツで尊敬を集める評論家ラルフ・シューマッハは、このカナダ人ドライバーがシートを手放すべき時が来たと公然と示した」と報じた。
「ストロールには期待されたほどの飛躍はいまだ見られない。ドライバーズチャンピオンシップで10位より上位に入ったことは一度もない。シューマッハはこの停滞を『断じて容認できない』と考えている。彼によると、ランスが享受してきた父からの庇護は、スポーツ界の現実に直面して限界に達しつつあるという」と、もはやストロールが〝コネ〟で最高峰F1の舞台にとどまる無理があると強調した。
そして「アストンマーティンがトップチームとしての信頼性を保つためには、最高のドライバーコンビを起用し、一族の好みの問題ではなく、実力主義的な義務であるべきだ」と同メディアは主張した上で、新たな動きが出てくると予測する。
「ストロールの地位は、父親が小切手にサインする限り揺るぎないように見えるが、26年シーズンはすべてを変える可能性がある。チームは技術面で〝ドリームチーム〟を準備している。空力の天才エイドリアン・ニューウェイがチーム代表兼テクニカルパートナーとして指揮を執り、ホンダが独占エンジンサプライヤーとなる。これらのパートナーには、現状に満足する文化はない。特にホンダは勝利に慣れており、マシンのポテンシャルを100%引き出せるドライバーを求めている」と強調する。
さらに「ローレンスは、ビジネスキャリアにおける究極のジレンマに直面することになるだろう。父性の本能と投資先への野心の間で選択を迫られるのだ。ランスを留任させれば、主要なパートナーたちの不満を募らせ、将来あるAMR26の可能性を無駄にするリスクがある。シューマッハが率直に言うように、ローレンスでさえ、この問題を無視することはできない」と、ローレンス氏以外の主要株主がランスの解任を進言する可能性を示した。
「ランスにとって、カウントダウンが初めて真に始まったのかもしれない」。もしストロールが退団となれば、角田の移籍も一気に現実味を帯びるだけに、動向が注目される。












