ソフトバンクは20日の「2025 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第6戦(みずほペイペイ)で日本ハムに2―1で接戦を制し、激闘をものにして日本シリーズ進出を決めた。

 連勝からの3連敗と、もつれにもつれたCSファイナルステージ。勝てば日本シリーズ進出、負ければ今季終了。今年球界を盛り上げたライバルである日本ハムとのパ・リーグ最終決戦に臨んだ。大一番のマウンドを任されたのはチームの絶対的左腕モイネロ。試合前日に「一球一球に集中して自分の投球を貫くだけ」と気合を入れた左腕が貫禄の投球を披露した。

 モイネロは初回から力強い直球と、キレある変化球で相手打線を翻弄した。4回に矢沢、郡司に二塁打を浴びて1点を奪われたものの、5回以降は1本の安打も許すことなく相手打線を封じた。7回のマウンドにも上がった左腕は二死、フルカウントからマルティネスに死球を与えると、グラブを叩きつけ感情を爆発させた。普段は冷静な左腕の姿にこの試合にかける思いが集約されていた。モイネロは7回を投げ3安打1失点。中4日登板とは思えない圧巻の投球でチームを救い、MVPに輝いた。

 打ってはシーズンの潮目を変えた男が短期決戦でも立役者となった。「2番・遊撃」で先発出場した川瀬は同点の5回、二死満塁の局面で打席に。「前の打席ではチャンスを生かすことができなかったので、このチャンスは絶対に生かそうと思った」と3回の好機で凡退した悔しさを胸に相手先発・達と相対した。3球目のフォークに食らいつくと打球は右翼手の前に落ちた。川瀬は一塁塁上で渾身のガッツポーズ。球場からは大歓声が沸き起こった。「とにかく思い切っていくことができた結果がタイムリーにつながってくれた」と執念の一打を振り返った。

 今シリーズで苦しんできた男の活躍も光った。牧原大は第5戦まで14打数無安打だったが、第1打席で左前打を放ち待望のシリーズ初安打。これで気が楽になったか、第2打席でも中前打で好機を広げた。いずれも得点につながる貴重な2安打。今季のリーグ首位打者が最後の最後に意地を見せた。

 9回は守護神・杉山が清宮幸を左飛に打ち取りゲームセット。ナインからは笑みがこぼれた。小久保監督は「3連敗して苦しかったです。モイネロが本当によく投げてくれた。日本ハムの勢いづいた打線、レイエスが怪物だった。彼を抑えたことが勝因だった」と相手主砲を無安打に封じ込めた左腕をたたえた。

 昨年果たせなかった日本一へ、鷹がパ・リーグ代表として日本シリーズへ乗り込む。「昨年の悔しい思いを晴らすべく戦います」という指揮官の誓いに本拠地は大歓声に包まれた。