踊って、伝えて、魅せる――。ソフトバンク公式中継リポーターとして活躍するタレント・神田菜々美さん(27)は、リポーターだけでなく、モデル、CM出演、振り付けなど幅広く活動。ホークス戦を熱く見つめる一方で、ドーム横を流れる川では“かっぱ”を発見する独特の感性も持ち合わせる。さらに演技にも挑戦するなど、新たな表現の世界へ歩みを進める。ホークス取材の舞台裏から意外な素顔まで、その人物像に迫った。

ホークスアフターゲームショーでサヨナラ打を放った谷川原健太(右)を取材する神田菜々美
ホークスアフターゲームショーでサヨナラ打を放った谷川原健太(右)を取材する神田菜々美

 神田さんは現在、「HAWKS AFTER GAME SHOW」でリポーターを務めている。試合後、ファンの熱が冷めないうちに選手と視聴者をつなぐことを意識。リポーターとして大切にしているのは、ファンが聞きたいことを代弁することだ。「技術的な部分は解説の方が伝えてくれるので、私はファン目線を大事にしたい」と語る。

 今年から担当する「今日の鷹キュン」コーナーでは、プレーだけでなく、選手の表情やしぐさにも注目している。海野隆司捕手が二盗を刺した場面では、「重くて硬い防具を着けているのに、スパッと動いてかっこいい」と感じた。「トイレにも行かずモニターをずっと見ている」と笑い、細かなリアクションまで見逃さない。

 昨季のCS突破時には祝勝会のリポートも経験した。テレビ局のリポーターが自分だけという状況で、「責任もありましたが、すごく楽しかった」と振り返る。印象に残っているのは、野村勇選手の「日本一を決めます」という言葉。その後、本当に日本シリーズで決勝打を放った姿に「有言実行って本当にあるんだと思った」と驚かされた。

 また、現役時代の和田毅投手には救われた経験がある。リポーターを始めた頃、うまく質問できなかった際も、意図をくみ取って丁寧に答えてくれたといい、「聞いたこと以上に話してくださった」と感謝を口にした。プレーだけでなく、周囲への気配りや現場での振る舞いにも自然と目が向くようになった。

 小学1年から中学3年までバトントワリングに打ち込み、九州大会や全国大会にも出場。その後はダンス、高校卒業後には韓国へダンス留学も経験した。「人前で表現することが昔から好きだった」と振り返る。経験を重ねる中で活動の幅も広がり、福岡銀行のCMでは出演だけでなく振り付けも担当。モデルで女優の井桁弘恵にも振り付けを指導した。さらに中国電力のCMでは、カープの森下暢仁投手、坂倉将吾捕手、小園海斗内野手へのパラパラのような振り付けも担当し話題を呼んだ。歌詞や企画に合わせて動きを考え、自宅の鏡の前で試行錯誤を重ねている。

 最近は演技の仕事にも力を入れており、将来的には女優業にも挑戦したい思いを抱く。ショートドラマにも出演しており、憧れは女優の吉高由里子。身長が同じという縁もあり、スタンドインとして撮影現場に入った際、自然体の振る舞いや現場の空気感に強く引かれた。「テレビで見たままの明るい方だった」と目を輝かせた。

インタビューに答える神田菜々美
インタビューに答える神田菜々美

 プライベートでは北海道旅行が好きで、最近は母と糸島へドライブに出掛けることも増えた。グルメでは福岡・早良区の人気ラーメン店「風靡」のこってり系ラーメンにハマり、ONE FUKUOKA BLDG.(ワンビル)地下の「DOLCE&」では「博多バリバリ」のピスタチオ味がお気に入り。SNSでは「みずほPayPayドーム前の川にカッパおった、、笑」と投稿。ドーム横を流れる菰川で見つけた物体だったといい、「あれ、かっぱなんですよ!」と笑うなど、独特の感性ものぞかせた。

「野球も演技も、もっといろんなことに挑戦していきたい」。リポーター、表現者として歩み続ける神田さんの挑戦は、まだ始まったばかりだ。 

神田菜々美が見つけたカッパ(本人提供)
神田菜々美が見つけたカッパ(本人提供)