圧倒的な強さで2年ぶりとなるリーグ制覇を果たした阪神は、15日に開幕するCSファイナルステージ(甲子園)に照準を合わせて着々と調整中。対戦相手はDeNAと巨人が激突するファーストステージ(11日開幕・横浜)の勝者となるが、やはり不気味なのは秋になると調子を上げてくる三浦ベイだ。充実一途の投手陣には、良くも悪くも存在感がある〝トリックスター〟も手札として含まれている――。

 30日に甲子園球場で全体練習を行った虎ナインたちは秋晴れの空の下、ランニングやキャッチボール、投内連携、打撃練習などで2時間以上、密度の濃いトレーニングメニューを消化した。

甲子園での全体練習に目を光らせた藤川監督
甲子園での全体練習に目を光らせた藤川監督

 藤川球児監督(45)も「すごくいい練習だった。みんなが次に向けて没頭している姿を見れた。この練習をしていれば大丈夫」と手応えをにじませる。「レギュラーシーズンと短期決戦は全くの別物」と繰り返し説く指揮官は「ここからは状態が上がってきた選手たちで勝負する」とも言及。当然それは対戦相手も同様で、ポストシーズンへ向けた敵軍情報のアップデートも必要になってくる。

 そんな中、多くの虎関係者たちが要注意人物としてマークしているのが、今年7月にDeNAに加入し、日本球界復帰を果たした元虎右腕・藤浪晋太郎投手(31)だ。直近2試合では制球難を露呈し救援失敗が続いているが、チーム関係者は「それでもあの剛速球は脅威。晋太郎なら先発はもちろんロングリリーフも可能だし、右打者に対してリリーフとして起用してくることもあるかも。その時に、藤川監督はどのような采配で対応するのだろうか」と語る。160キロ近い剛速球が的を絞りにくい荒れ球として向かってくるのは厄介そのものだ。

 別の関係者は「藤浪にはマウンドに上がるだけで球場の雰囲気を一変できるだけの存在感がある」と指摘。ゲームチェンジャーとして不安定な短期決戦の流れを左右し得る選手との認識を示す。

 多くの虎党にとって藤浪とは甘い思い出も、ホロ苦い思い出もたっぷり詰まった特別な選手。「ハマの晋太郎」へと姿を変えた元・虎の剛腕が3年ぶりとなる甲子園のマウンドに上がった時、聖地にどのような化学反応が起きるのか。誰にも想像がつかない――。