日本ハムの新庄剛志監督(53)が来季も続投する方針であることが29日までに判明した。本人が受諾して正式に決まれば、来季が就任5年目となる。今季はソフトバンクと終盤までV争いを繰り広げ、リーグ優勝こそ逃したものの2年連続の2位でクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。そんな指揮官が清宮幸太郎内野手(26)の「タイトル奪取」に向け、全面支援する構えを見せている。その胸中には何があるのか――。

 初戴冠は成し遂げられるか。29日現在、清宮幸はシーズン通算140安打をマーク。安打数部門でリーグ3位に入り込み、最多安打のタイトル奪取へ激しいデッドヒートを演じている。

 同部門トップは楽天・村林一輝内野手(27)と西武のタイラー・ネビン外野手(28)が141安打で並ぶ。その差は1本でこの数字だけを見れば、清宮幸にもタイトル獲得の可能性があるように見える。

 ちなみにネビンはチームのCS出場の可能性が消滅したため、公式戦4試合を残しながら30日に帰国の途に就く。ただ、村林は残り4試合の出場が見込まれており、一方の清宮幸は残り2試合。この状況を鑑みれば清宮幸のタイトル獲得は微妙。だが、新庄監督はまな弟子の戴冠を諦めていない。28日のロッテ戦(ZOZOマリン)からは清宮幸を「1番」に抜てき。可能な限り、打席数を与えてタイトル獲得を後押ししようとしている。

 新庄監督と言えば、普段から清宮幸には厳しいことで有名。27日のロッテ戦(ZOZOマリン)で清宮幸が決勝の12号ソロを放った際も「しょせん(シーズン通算)12本でしょ」とバッサリ。「調子は上がってきたんじゃない」と一定の評価をしつつも、決してほめることはなかった。

 こうした姿勢を貫く中でも清宮幸のタイトル獲得に心血を注ぐ背景には、将来に向けた期待と本人に自信を付けてもらいたいという〝親心〟があるからに他ならない。

 指揮官は口にこそしないが、清宮幸には「チームを背負う中心打者になってほしい」という思いがある。タイトル獲得もその一環だ。一度でも何らかのタイトルを獲得すれば球史に名が残り、一流選手としての自覚も芽生える。おのずと野球人としての自信も生まれ、飛躍的に成長を遂げるかもしれない。その清宮幸だけに指揮官としては可能性が残されている限り、タイトル奪取に挑戦させたいのだろう。

 28日のロッテ戦後、清宮幸のタイトルについて問われた新庄監督は「これで(タイトルを)獲ったとしても、何かピンと来ないんだよね」と苦笑い。その上で「まあでも(タイトルは)文字(球史)には残りますからね。残り2試合は1番で行きます」と語った。

 指揮官の〝親心〟を受け、まな弟子が逆転でのタイトル奪取を実現させることができるのか。泣いても笑っても残り2試合。清宮幸の打撃に大きな注目が集まる。