全日本プロレスの「王道トーナメント」が24日の後楽園ホール大会で開幕し、宮原健斗(36)が真霜拳號(46)に勝って好発進に成功した。王道のエースを自任する宮原だが、3度目の優勝を目指す今回は「背水の陣」の思いで臨んでいることを告白。ここに来てチャンスを逃し続けているエースは、巻き返しを虎視眈々と狙っている。

 この日の1回戦で宮原は、初優勝した2018年の同トーナメント決勝で対戦した真霜と激突。徹底した右ヒザ攻めでギブアップ寸前まで追い込まれたが、最後はハイキックをかわして背後に回り、シャットダウンスープレックスホールドで大逆転の3カウントを奪った。

 試合後は「最高のスタートだ!」と雄たけび。2回戦(9月6日、栃木・ライトキューブ宇都宮)の相手が野村直矢に決まり腕をぶしたが、今回のトーナメントに向けて「背水の陣でもあるんですよ。チャンスを逃し続けているから…」とシリアスにつぶやいた。

 今年1月に「今年無冠なら引退」と公言したが、3月に世界タッグ王座を取り最悪の事態は回避。だが、その直後の大田区大会では斉藤ジュンに敗れて3冠ヘビー級王座奪取ならず。春の祭典「チャンピオン・カーニバル」も優勝決定戦で斉藤レイに敗れた。

 これに「とにかく最近、チャンスを僅差で逃しているんですよ。最後に勝利をつかめない。その理由に最近やっと気付いたんです」と告白する。

 続けて「どこかで気の緩みがあったんじゃないかと。(取材に対して)売り言葉に買い言葉で言ってしまった『無冠なら引退』を、早々に回避して安心した部分もあると思います」と説明。さらに「敗戦してしまっても、その後〝観客を盛り上げたからいいか〟みたいに自分に言い訳してしまう甘さが、どこかにあったかもしれない」と自戒する。「それじゃあダメでしょ。僕レベルになると、やっぱり結果が求められるんです」と反省しながら自己陶酔した。

 今回のトーナメントは浮上と共に気を引き締める好機だとして「とにかく勝負にこだわって優勝をもぎ取ります」と宣言だ。そして「そのために必要なことは、本当に小さいことの積み重ねだと思うんでね」とニヤリ。やおら自身の頭髪を指さすと「ご覧の通り、髪の毛も茶色からトロフィーカラーの金髪にしたんです。これで、毎朝鏡を見た時にトロフィーを意識するんですよ」と力説だ。その上で「試合でもこんな〝小さい変化〟を用意しているので、注目してもらえたら」とアピールした。

 マイナーチェンジを積み重ねて頂点へ。エースの夏や、いかに――。