【女子プロレス最強レスラーの告白 神取忍 お前の心を折ってやる(24)】LLPWが主催した女子初の総合格闘技大会「L―1」の第1回大会(1995年7月)決勝で柔道女子72キロ超級の欧州女王グンダレンコ・スベトラーナ(ロシア)に敗れてしまった。その悔しさから虎視眈々とリベンジのチャンスを探っている一方で、プロレスでも女子初の激しい試合をやっていたんだ。
同年9月19日、大阪府立体育会館第2競技場大会。特攻服に竹刀を持ったレディース暴走族のスタイルで人気を博した紅夜叉とシングルで対戦した。紅はキャロル美鳥、二上美紀子との3人で「LLPWの柱になる」と息巻いていて、試合前からすごい気合が入っていたんだ。のっけから向かってこられて大乱闘になると、何でもありルールに変更。
紅は控室に戻って、何か透明な液体が入ったペットボトルを持ってきた。終盤、紅に机上へのDDT、ノド輪落とし、ダイブギロチンで攻められフラフラしながら立ち上がると、紅がさっきのペットボトルを持ち出して液体を口に含み、炎を噴射してきたんだよ。たまらずリング上でのたうち回った。火炎噴射のせいで髪の毛が燃えちゃってさ。「女子プロ初の火炎殺法」って東スポでも大きく報じられた。
タイミングが悪いことに「L―1」でグンダレンコに負けた後、あまりの悔しさから再戦で勝つまでの間は全勝だと誓って「負けたら丸刈りになる」って宣言しちゃってたんだよ。紅に「ケジメつけろ!」って言われてもう後には引けないから。「ハサミ持ってこい!」と要求して、リングの上で自分で髪の毛を切り落としたんだ。そして控室でも自分でバリカンを入れて公約通り、丸刈りになった。
実は、この試合が自分にとって大きな節目にもなったんだ。丸刈りにして、伸びてきて短髪になったら「なんだか格好悪いな」って思ってね。染めたほうがいいかも、ということで金髪にしたんだ。金髪は今ではトレードマークになっている。もう30年もたつんだね。よく髪の毛が持っているなあ。
やっぱりさ、選手でもあり、代表取締役でもあったから団体を活性化させるためにいろんなことに挑戦してきたわけよ。あの時のおかげで、何が起きても全然大丈夫って感じなんだよね。経験値があるからさ。あと、柔道出身で格闘家とか、お堅いイメージがあるけどエンターテインメントのほうでも結構頑張ってやっていたんだ。受けの美学じゃないけど、他にもいろいろな選手の技を受けているもん。
95年は、他にも女子初の珍しい試合に参加した。12月8日、WARの大田区体育館大会で「ワンナイト・タッグトーナメント」に男子選手に交ざって女子が1人だけ、参加するんだ。













