【女子プロレス最強レスラーの告白 神取忍 お前の心を折ってやる(25)】LLPWでは火炎放射マッチなど、過激な試合に臨んでいた一方で、1995年、他団体でもターニングポイントとなる試合に出場した。
女子の団体ではないよ。天龍源一郎さんが率いるWAR。男子の団体だよ。12月8日、大田区体育館大会で行われた「SUPER HEAVY―WAR ワンナイト・タッグトーナメント」に、オファーを受けて男子選手に交ざってたった1人の女子選手として参加したんだよ。
私のタッグパートナーは冬木弘道さん。その1回戦の相手はいきなり天龍さん&ウルティモ・ドラゴンさんだった。普通ないよね。当時の東スポを見ると「歴史的合体」と書いてある。タッグだったとはいえ、天龍さんと対戦するのは本当にすごいことなんだよ。ジャイアント馬場さんと、アントニオ猪木さんを倒した男なんだからさ。
試合を取材した記者たちからは「風貌が風貌だから、男女の区別がつかなかった」とお褒め?の言葉をもらったよ。試合ではウルティモさんの股間を蹴ったり、逆に股間を蹴られたりしてね。もちろん、天龍さんとも対峙した。最初は一本背負いがかからなかったけど、冬木さんのラリアートというアシストを受けて、天龍さんを一本背負いで投げることができた。試合は冬木さんがスキを突かれてウルティモさんに丸め込まれて1回戦負けするんだけど、結構話題となった。
とにかく、天龍さんのでかさというか、オーラの違いを感じたよね。もちろん、タッグではなくて「シングルでやりたい」と思ったんだ。そんな思いを抱えながら、98年9月には後楽園ホールでWARとLLPWが通しで行った「男女混合タッグトーナメント」にも出場した。日本マット界初の試みで、天龍さんは風間ルミと組んで、私は荒谷信孝(現望誉)さんがパートナーとなった。
前回に受けられなかった天龍さんの逆水平チョップも受けてね。試合は敗れたけれど、これもいい経験になった。実は、その時に天龍さんを一本背負いした写真は、パネルにして今も道場に飾ってある。思い入れがあるんだよね。
でも、やっぱりシングルとタッグでは何か違うんだよね。2000年になって、風間に「どうしても天龍さんとシングルで戦いたい」って相談したんだよ。そうしたら「直接、天龍さんにお願いしてみたら? 受け止めてくれる方だよ」と。そこで、天龍さんの元へ「シングル戦で戦わせてください」とお願いしに行った。
すると、天龍さんは「わかった。どうなってもいいんだな?」と言う。私はもちろん「はい」と答え、天龍さんは二つ返事でオファーを受けてくれた。この一戦が、壮絶なものになるんだ。













