新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」が11日(日本時間12日)、米国・シカゴ大会で開幕。Aブロック公式戦でIWGPヘビー級王者の辻陽太(32)が、前年度覇者のKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介=31)を下し、白星発進を飾った。史上3人目となるIWGP王者としてのG1制覇へ好スタートを切った辻が、偉業の先に見据える〝頂上決戦〟とは――。
開幕戦でいきなり実現した王者と覇者による天王山は、辻が竹下からベルトを奪取した今年の1月4日東京ドーム大会のIWGP戦に続く大激闘となった。ジーンブラスターをカウンターのワガママで迎撃された辻だったが、竹下の猛攻を耐え抜き逆転。最後はジーンブラスターからのファイヤーブラスターで3カウントを奪い「言っただろ? 俺はな、IWGPヘビー級王者としてベルトを、そしてこの団体を守るんだ」と豪語した。
米国でのG1開幕は2019年大会以来7年ぶりだった。前夜にカジノで大敗したとは思えぬ堂々たるファイトで、現地のファンを魅了した辻は取材に対し「米国の盛り上がりはやっぱりすごいですね。日程はハードになりますが、G1を海外で開催できるのも新日本の強みだと改めて感じました」と充実の表情。「僕としてはもっと規模を大きくして、米国をはじめメキシコやアジアでもG1を開催できるようになったら面白いんじゃないかなと思います」と将来的な〝ワールドツアー化〟を熱望した。
テレビ朝日の連結子会社という新体制発足後初めて迎えるG1で、辻が自らに義務付けるのはIWGP王者としてのG1制覇だ。1995年大会の武藤敬司、00年大会の佐々木健介に続く史上3人目の快挙を成し遂げれば、団体の新たな象徴的存在となれる。
さらに辻は「王者として優勝したら、以前から言っている歴代IWGP世界ヘビー級王者との戦いに加えて、AEWとの関係性にメスを入れていきたいというのはありますね。メリットが一方通行にならないように、より対等な関係にしていきたいというのは一つやりたいことです」と、かねて問題提起している米メジャー団体との〝国交正常化〟も公約。6月の合同興行「Forbidden Door」(米サンノゼ)では防衛戦が組まれなかったが、団体内に敵なしを証明すれば、IWGP GLOBALヘビー級王座(現王者はゲイブ・キッド)との差別化も意識した上で、AEW勢を新日本のリングで迎え撃つことももちろん視野に入ってくる。
過去の歴史を見ても95年の武藤はUWFインターナショナルの高田延彦、00年の健介は全日本プロレスの川田利明との頂上決戦が実現しており、G1を制したIWGP王者が他団体に目を向けるのは必然とも言える。「自分が迎え撃つとなれば、やはりAEWしかないのかなと。そしてせっかくIWGP戦をやるのであれば、誰もが認めるAEWのトップを日本に招待したいですね。頂上決戦でなければ意味がないですから」と豪語した。
AEWでは現在ケニー・オメガが世界王者に君臨しており、8月30日(同31日)に英ロンドンのウェンブリースタジアムで開催されるメガイベント「ALL IN」でウィル・オスプレイとの防衛戦が控えている。いずれも日本のリングになじみの深いビッグネームだ。果たして〝禁断の頂上決戦〟は実現するのか――。賛否を巻き起こす王者の新たな挑戦が始まった。














