「次代のジーター」と呼ばれている男が苦境の渦中にある。ヤンキースのアンソニー・ボルピ内野手(24)に対し、前監督のジョー・ジラルディ氏(60)が「リセットが必要だ」とマイナー降格の重要性を強調した。
ヤンキースは24日(日本時間25日)現在でア・リーグ東地区2位につけているものの、首位ブルージェイズに4・5ゲーム差と引き離され、3位レッドソックスには2ゲーム差にまで迫られている。守備崩壊が一因とされる中、正遊撃手のボルピは23日(同24日)までに今季ア・リーグワーストの13失策を記録。大事な首位攻防戦だったブルージェイズ3連戦では2試合連続でも痛恨の失策を犯し、1勝2敗で同カード負け越しの一端となった。
この状況に前指揮官のジラルディ氏はMLB専門局「MLBネットワーク」の番組「MLB Now」で言及。「ボルピは素晴らしい選手になるだろうが、今は自信を失っているように見える。リズムを取り戻すためにも一時的な降格を検討すべきだ」と提言した。
さらに同氏は「マイナーで基本に立ち返り、試合のペースを落として呼吸を整える。それが本人にもチームにもプラスになる」と〝マイナー休養〟を勧めた。
ボルピは2019年のドラフト1巡目で入団し、23年には新人ながら遊撃手部門でゴールドグラブ賞を獲得。かつてヤンキースの正遊撃手として時代を築いた「プリンス」ことデレク・ジーター氏(51)の後継者として大きな期待を背負うようになった。小柄ながらパンチ力のある打撃も持ち味で、昨季のワールドシリーズ第4戦ではドジャースを相手に逆転満塁弾を放ち、3連敗中だったチームを崖っぷちから救った。
だが今季は守備だけでなく、打撃でも打率2割1分4厘、13本塁打、51打点と安定感を欠き、長打と得点量産の両面でもインパクトを残せていない。守備の失敗を穴埋めで来るような活躍はできておらず、かつての輝きは明らかに影を潜めている。
その一方でブーン監督は度重なる地元メディアの過剰報道に苦言を呈し、ボルピを擁護する姿勢を見せている。だが前監督のジラルディ氏から「私が知る限り、今季のボルペの守備力は史上最低レベル」とまで苦言を呈されている事実は重い。急失速中のチームとともにボルピに対して吹きつける逆風は、日を重ねるごとにますます激しくなっているようだ。












