日本テレビなどでアナウンサーを務め、スポーツジャーナリストとして活動していた越智正典さんが、4月16日に老衰のため都内の自宅で死去していたことが5日、分かった。96歳だった。

 越智さんはNHKを経て日本テレビに入局。巨人の主催試合をはじめ、1959年6月25日に後楽園球場で行われた巨人―大阪タイガース(阪神)の「天覧試合」でも実況を務めた。同試合では今月3日早朝に亡くなった長嶋茂雄さんが9回にサヨナラ本塁打を放ち、5―4の勝利に導いた。

天覧試合で劇的サヨナラ弾を打った長嶋茂雄さん(1959年)
天覧試合で劇的サヨナラ弾を打った長嶋茂雄さん(1959年)

 越智さんは野球以外でも日本プロレスなどのスポーツ実況で活躍。日本で最初のプロレス中継となった54年の力道山、木村政彦組vsシャープ兄弟戦の実況も務めた。戦後日本を象徴する国民的ヒーローの「ON」と力道山の雄姿をお茶の間に伝えた放送界の生き字引的な存在だった。

 その後はジャーナリストとして活動し、東京スポーツの紙上では毎週火曜日に「ネット裏」を寄稿し、長嶋さんや王貞治氏ら往年のレジェンドたち、東京六大学などのアマチュア野球まで幅広く執筆活動を続けていた。

 葬儀などは親族によってすでに執り行われている。