やはり勝負強さには相応の理由がある。広島は25日のDeNA戦(マツダ)に3―0で快勝。投の主役が9回5安打無四球完封勝利の床田なら、打はサンドロ・ファビアン外野手(27)だ。

 両軍無得点の3回二死二、三塁で今季3戦2敗とチームが苦戦してきた東のチェンジアップを左翼線へ先制&決勝の2点適時二塁打。「もう何度か対戦したことがある。あの変化球は見たことがあったから、狙って打ててよかった。毎打席、状況を見て違う入り方をしているよ」と、配球を読みきっての快音に胸を張った。

 入念な準備のたまものだ。試合前の打撃練習はあえて室内の狭い空間でマシンの球を打つことをルーティンとするが、それだけにとどまらない。この取り組みは午後6時開始の場合は2時間前から行うが、その後に朝山打撃コーチとともに当日対戦する投手の映像を確認。しかも先発だけでなく中継ぎ、抑えまでチェックするという。

 朝山コーチによると「(マシンで)打って映像を見て『このピッチャーはこう』『このピッチャーこう来るな』と。僕らも『こうじゃないか?』みたいな話を延々としています」と明かす。相手投手を想定した〝攻略セッション〟は今や恒例行事になっているそうだ。

 これまでにも朝山コーチは、幾多の助っ人に配球についての助言を送ってきた。そうした中でも「やっぱり本人の『何とか日本で成功したい』という思いが強いんだと思います」。試合に向けた準備に対する姿勢や研究への熱心さは、自身が関わった歴代助っ人の中でもナンバーワンだといい、モンテロも加わって「配球談議」は開始直前まで続けられる。

 開幕当初こそ日本野球への対応に苦慮したが、20日まで17試合連続安打をマークするなど打率3割1分5厘でリーグ首位打者に君臨。日本選手顔負けの「予習魔」でもある男の快進撃は、簡単には止まらなさそうだ。