阿部巨人に劇的なエンディングが待っていた。巨人は29日の広島戦(東京ドーム)に延長12回の末、4―3で今季2度目のサヨナラ勝ちを飾り、貯金を3として2位に浮上。開幕からの広島戦の連敗を3で止めた。
0―0の2回にキャベッジの4号2ランで幸先良く先制したが、4回に先発の井上が相手4番・末包から4号2ランを被弾し、同点に追いつかれた。さらに井上は6回、小園に右翼への三塁打を許すと、続く末包に中前適時打を浴びて勝ち越された。
敗色ムードが漂う中、1点を追う9回二死一塁で、若林の三ゴロで万事休すかと思われたが、一塁への送球が敵失となると、一走・増田大が一気に生還して同点に追いついた。
阿部慎之助監督(46)は「野球は何があるか分からない。相手がミスしてくれたんだけど、明日はわが身だよ。そういうことがこっちも起きうるってことだからね。そこは喜ぶ反面、もう1回緊張感を持ってほしいと思った」と気を引き締めた。
甲斐の中犠飛でサヨナラ勝ちを収めた延長12回の攻撃では、陰の立役者がいた。先頭・吉川が右前打で出塁すると、4番・岡本和真内野手(28)が流し打ちでの右前打で一、二塁と好機を演出。続いた門脇がスリーバントで送り、甲斐が最後を決めた。
12回の死闘について阿部監督は「素晴らしい粘りでね、(吉川)尚輝が出たので、和真もね、自分の頭の中で、たぶん長打を消して、つなぐ意識が出たので(サヨナラ犠飛につながった)。こういう1本はすごく大きい」と最敬礼した。
その上で「たぶん長いのを打たないととか思いすぎて、打撃がちょっと下降気味になっている部分もあるので、和真にとってはすごくいいきっかけとなる安打だったと思う」と目を細めた。
大事な9連戦初戦をモノにした指揮官は、安堵の表情を浮かべながら球場を後にした。












