阪神の新助っ人、ニック・ネルソン投手(29)が、特別な思いを秘めながら背番号42をつけてプレーしている。
右腕は春季キャンプでは味方の捕手まで幻惑してしまうナックルボールを操り、話題を席けん。ただ、3月18日のヤクルトとのオープン戦(神宮)で下肢を痛めて緊急降板。以来、ファームで再調整を余儀なくされている。
来日1年目で予期せぬスタートとなってしまったが、自身がつける背番号42には格別な思いがある。MLBで42番は永久欠番。有色人種が排除された時代に差別に打ち勝ち、初のアフリカ系米国人としてプレーしたジャッキー・ロビンソン氏に敬意を表しての措置だ。
もちろんネルソンも歴史を認識しており、日本で42番をつけることに「不思議な感覚ですね」と言いつつも「あまり深く考えないようにとは思っていますが、自分としてはうれしいこと」と意気に感じている。
ロビンソン氏の公式戦デビューは1947年4月15日。その50周年に当たる97年4月15日にMLBは背番号42を永久欠番とした。2009年以降の同日は全ての選手、監督、コーチ、審判が42番のユニホームで出場することになった。
「そのような名誉な番号。MLBでは全員が着てプレーする日もあるくらい名誉な背番号。光栄なことなので、うれしいところはあります」(ネルソン)
かつて42番は黒人選手が希望し、人種差別は現在でも社会問題となっている。そうした経緯も踏まえた上で「名誉」「光栄」と表現するネルソンは歴史や文化への理解が深い人物といえる。チームは15日にヤクルト戦(松山)を行う。NPBで全員が背番号42をつけてプレーする習慣はなく、ネルソンの一軍帯同もかなわなかったが、復活に向けて静かに牙を研いでいる。












