王者の足元は盤石とは言い切れない。それでも本命の座は不動のようだ。開幕から約2か月が過ぎたMLBで米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」は、シーズン序盤の戦力図を改めて検証。焦点の一つに、ドジャースが依然としてワールドシリーズ優勝候補なのかを据えた。
結論は明快だった。ドジャースは米国時間21日(日本時間22日)現在、31勝19敗でナ・リーグ西地区首位。パドレスとは1・5ゲーム差と余裕十分ではないが、得失点差はプラス98と圧倒的で、直近10試合も7勝3敗。開幕直後から故障者や重圧を抱え、主力が常にフル回転しているわけではない。それでも大谷翔平投手(31)、山本由伸投手(27)らを軸にした投手力、マックス・マンシー内野手(35)、アンディ・ペイジ外野手(25)らの台頭が厚みを生み、王者の地力はむしろ際立っている。
同誌の論客陣も、昨季ワールドシリーズ第7戦で巨額投資の投手陣をつぎ込み、最後に頂点をつかんだ経験値を重視。大谷が投手として完全に機能すれば、10月の短期決戦でも最大級の上積みになるとの見立てだ。レギュラーシーズンの勝率だけで王者を測る段階ではない。ドジャースは長丁場の走り方を知り、勝負どころで総力を出せるチームだからこそ、世界一3連覇の本命から外れない。
対照的なのが、ブルージェイズだ。昨季はワールドシリーズでドジャースに挑んだが、今季は23勝27敗でア・リーグ東地区3位。首位レイズとは11ゲーム差、ワイルドカード圏までは1・5差とはいえ、勝率5割未満で得失点差もマイナス10に沈む。ウラジミール・ゲレロ内野手(27)、ジョージ・スプリンガー外野手(36)が波に乗り切れず、アレハンドロ・カーク捕手(27)ら故障者の影響も響いている。打線の迫力不足に加え、投手陣の層も試されており、昨季の挑戦者という看板だけでは夏場を乗り切れない。
フィリーズのカイル・シュワバー外野手(33)が60本塁打に届くかという派手な個人予想も話題に上ったが、主旋律はやはり王者と挑戦者の明暗だ。ドジャースは盤石ではなくても勝ち筋を複数持ち、ブルージェイズは巻き返しの材料が足りない。2か月を終えた段階で、3連覇への道筋はまだロサンゼルス側に太く残っている。












