さらなる高みへ――。巨人・田中将大投手(36)が2日のヤクルトとのオープン戦(東京ドーム)に先発し、2回まで22球を投げて2安打、無失点の好投を見せた。

 本拠地に詰めかけたファンから「田中」コールで迎えられた右腕は、2イニングとも走者を許したものの、いずれも後続を断ち「無事にしっかりと終わってよかったです。結果、ゼロに抑えられたこともよかったと思います」と安堵の表情を浮かべた。

ヤクルト・村上(手前)も左飛に封じた
ヤクルト・村上(手前)も左飛に封じた

 楽天に在籍していた昨季はまさかの0勝。日米通算197勝を誇る実力者は、再起を期す新天地のキャンプで人知れず過去の自分と戦い続けていた。球団関係者の一人は、田中将がこんな悩みを打ち明けていたと明かす。

「メジャーの時に沈み込んで投げるようなイメージで投げる癖がついてしまって、うまく下半身で蹴り返すっていうのができなくなっていて…」

 つまり、下半身から上半身への連動がうまくいかないため、リリースする瞬間の指先まで力を伝えられず、手投げ状態になっていたという。それだけに、前出関係者は「下半身で蹴り返す力が付いて、腕が軽く走れば体力的にももっと楽に投げれるし、簡単に抑えられるようなボールを投げることができるのかなと思います」と分析する。

 もちろん、体に染みついた癖を修正することは容易ではない。だが「彼は器用だから、ある程度すぐ(新たな投球フォームに)順応できる。ただ、フォームが板につくのは、シーズン中盤以降。今日は抑えたとしても、まだまだ課題はあると思うが、これからコンスタントに(先発)ローテーションをこなせるだけの投球ができれば、(日米通算200勝などの)結果はおのずと付いてくると思う」(前出関係者)と占った。

 春季キャンプでは久保巡回投手コーチから「角度をつけて投げる」ことを理想の動きとの教えを受けたが、思い通りに体が動かず、すべてに納得したわけではなかった。だからこそブルペンで「調子いいね!」と褒められても「まだまだです」とストイックに投球練習を続けていた。

 大記録も控える〝マー君〟は理想に向かって腕を振り続ける。