巨人の阿部慎之助監督(45)が〝オドーア事件〟から一夜明けた27日に心境を明かした。鳴り物入りで入団した目玉助っ人、ルーグネッド・オドーア外野手(30)の電撃退団。チームに大きな衝撃を与えたものの、球団内外からは阿部監督の「英断」と評価する声が噴出し、助っ人トラブルの早期解決にむしろ安堵しているという。

 開幕直前の阿部巨人に激震が走った。MLB通算178本塁打の輝かしい実績を引っ提げて日本球界入りしたオドーアだったが、オープン戦は12試合に出場し打率は1割7分6厘(34打数6安打)にとどまり本塁打も打点もなし。ヤングGが猛アピールを続ける中で超低空飛行を続け、首脳陣はオドーアの二軍調整を決断した。しかし、阿部監督から言い渡された指示を拒否して帰国を申し入れ、まさかの退団が決まった。

 指揮官は「残念っちゃ残念ですね…。まあ、けど、本人がそう決断したそうなので仕方ないかな」と慎重に言葉を選んだ。一方で「大きなチャンスになる。みんなでシーズン中も競い合ってほしい」とレギュラー争いを繰り広げる若手選手にハッパをかけた。

 開幕を目前にした中での退団は阿部監督が描く戦力構想に少なからず影響を与えそうだが、実績豊富な助っ人に下した決断を「英断」と評す声は少なくない。

 一軍のコーチ経験を持つ球界関係者は「それなりに実績もプライドもある助っ人に対して開幕二軍スタートを命じるのはなかなか勇気のいること。自分だったら『一応、他の5球団との対戦がひと回りするくらいまで様子をみるか…』となりがちだけど、頑張ってる若手の士気を考えたら二軍行きはいい決断だし、阿部監督は間違いなく男を上げたね」と絶賛。別の関係者も「どうせもめるなら、開幕してから退団されるよりは今辞めてもらった方が負担は少ないからウィンウィンとなったのでは」と現実的な見方を示す。

 過去にはシーズン中に二軍調整を命じられた大砲・ゲレーロが不満を募らせ、当時の高橋監督との面談を拒否する造反行為も発生した。実績ある助っ人のファーム送りは、遅かれ早かれハレーションを生んだ可能性もある。新体制の下、一致団結して開幕を迎える中、不協和音の火種となり得るトラブルを事前に解決できたことはせめてもの救いかもしれない。