【赤ペン! 赤坂英一】今季、巨人の二遊間を守るのは誰と誰になるのか。激しい競争とさまざまなドラマが予想される。
2008年から正遊撃手に君臨し、GG(ゴールデン・グラブ)賞5回を誇る坂本が昨季途中、三塁へコンバート。遊撃には門脇が抜てきされ、二塁は4年間レギュラーを張る吉川がいる。順当ならこの2人が二遊間に固定されるだろう。
だが、門脇が昨季遊撃を守ったのは65試合で、遊撃でフルシーズン働いた経験がない。しかも今オープン戦では打率1割台にあえいでいる。
吉川もやはり打率1割台と振るわず。4年目の中山、ドラフト4位ルーキーの泉口らにポジションを奪われることもあり得る状況だ。現に阿部監督は泉口の開幕二塁もあるとにおわせている。
こんな時、レギュラーに出世した伏兵が過去にいる。1989年から正遊撃手となった川相・現内野守備コーチだ。
この年のキャンプで打撃に勝る岡崎、勝呂と定位置争いを課され、「誰が見ても俺が3番手」と川相本人も言っていた。が、攻守に堅実なプレーでライバルたちを押しのけ、のちに6年連続GG賞を受賞したほどの名手に成長した。
その川相が二遊間を組んで鍛え上げた二塁手が、95年に逆指名入団した仁志だ。社会人で2年間三塁だった仁志を、長嶋監督は二塁に固定。仁志が慣れなかった当初は、4―6―3の併殺プレーで川相への送球が遅れていた。
そこで川相自ら土井コーチに併殺の練習を増やそうと進言。当時、その意図をこう語った。
「仁志はいいセカンドになると思うよ。ただ、そうなるためには、今こそもっともっと練習しなきゃいけないんだ」
こうして、仁志は4年連続GG賞を獲得する名二塁手となった。
その後、今度は仁志が指導したのが、98年に入団した遊撃手、二岡・現ヘッドコーチ。当時、仁志はこう言っていた。
「二岡は最初から完成された選手だったので、僕が教えるようなことはあまりなかったです。ベース周りのコミュニケーションの取り方を覚えさせれば良かった」
ところが、教えられた二岡の受け止めは違う。
「仁志さんにはいろんなことを教わりました。野球の技術はもちろん、グラウンド外での振る舞いとか、一から手取り足取りしてもらった」
その二岡と川相が今ではコーチとなり、選手を指導している。彼らに導かれて二遊間の守備を担うのは誰だろう。













