【アリゾナ州グレンデール13日(日本時間14日)発】ドジャースの大谷翔平投手(29)はマリナーズとのオープン戦に「2番・DH」で先発出場し、初回に右翼に大飛球を放つも右飛となり、3打数無安打だった。3回には厳しい表情で「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」と叫ぶ場面も。米国でのオープン戦最終戦を2試合連続アーチで飾ることはできなかったが、打率5割で終えた。最高の状態で20日に韓国・ソウルで行われるパドレスとの開幕戦に臨む。相手先発のダルビッシュ有投手(37)との日米通じて初対決、ドジャーブルーでの初アーチなど期待が膨らむ。

栗山氏(右)と握手する大谷
栗山氏(右)と握手する大谷

 初回一死無走者で相手先発の右腕ローレンス。フルカウントからの6球目、高めの90マイル(約144.8キロ)直球をバットを引っこ抜くようにフルスイングして確信歩き。高弾道の弾丸ライナーが右翼へ一直線に伸びた。2試合連発を期待するファンから大歓声が上がった。しかし、左中間に向かって吹いていた強風の影響で失速。右翼手・ハニガーが右翼フェンスに体を当てながらジャンピングキャッチすると一転、タメ息に変わった。

 笑顔の印象が強い大谷が意外な表情を見せたのが3回無死二塁の2打席目だった。初球がボールとなった直後だった。打席でバットを構えたまま、「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」と厳しい表情で叫んだ。離塁していた二塁走者のベッツが投手に背を向けたまま、遊撃手のクロフォードと言葉を交わしていたのだ。次の瞬間にけん制球がクロフォードに送られてタッチアウトに。オープン戦とはいえ、ベッツらしくない緊張感を欠いた瞬間だった。

 この打席ではカウント2―2からの6球目、外角低めの89マイルの速球を自信を持って見送るも判定は「ストライク」で見逃し三振に倒れた。

 5回一死一塁は3番手の左腕スパイアーと対戦。1ボールからの2球目(判定はボール)に二盗を試みたベッツがタッチアウトになり、二死無走者となった。1球も振らずにフルカウントからの6球目、95マイルの速球を見送るも球審は「ストライク」をコール。見逃し三振に倒れた。ボールの見極めに徹したようだ。

 試合前に昨年3月のWBC決勝以来、約1年ぶりに野球日本代表、侍ジャパン前監督の栗山英樹氏と再会を果たした。野手組とのウオームアップ終了後に栗山氏の元に歩み寄り、両手で握手。フィールドではあいさつのみだったが、その後室内で2人で話し込んだようだ。

 栗山氏は初めて生で見る大谷のドジャーブルーのユニホーム姿に「いやいや、めちゃくちゃその色は似合ってるっていう感じで、近くであれしてて、そういうために来ましたか、(という)ぐらい合ってますね」と、笑顔。ドジャース入りに運命を感じていた。

 今季の大谷については「手術明けのシーズンでもある中でも、非常にこう順調に来てるんだろうなって表情に僕には見えているので。ロバーツ監督も含めて話す中で、やっぱりめちゃくちゃいい環境をみんながつくってあげようとしてる感じもあるんだと思うんですね、多分。ですから、表情を見る限り、数字残るだろうなって雰囲気の今の状態なんだろうなっていう。技術的なことはあんまり細かい話をしなかったですけど」と自己最高の成績に期待した。

 14日(同15日)にチームのチャーター機で開幕戦の舞台である韓国・ソウルに移動。17日の韓国・キウム、18日の韓国代表とのエキシビションゲームを終えて20日のパドレスとの開幕戦に出陣する。世界の野球ファンが驚く瞬間が近づいてきた。