再建途上の球団に、かつての顔を呼び戻す余地はあるのか。米メディア「ヘビー」は1日(現地時間)、元ホワイトソックスのティム・アンダーソン内野手(32)が、開幕から1か月を過ぎてもFAのままであることに注目した。2013年ドラフト1巡目全体17位でホワイトソックス入りし、21、22年に2年連続で球宴に選出。19年にはア・リーグ首位打者にも輝いた人気者だ。シカゴでの895試合では通算打率2割8分2厘、同98本塁打、同338打点、同117盗塁を記録した。
だが、現実は厳しい。23年のホワイトソックスでOPS・582に沈むと、移籍した24年のマーリンズでは同・463。昨季はエンゼルスで31試合に出場したものの同・499に終わり、DFA(事実上の戦力外)となった。かつて攻守でチームを動かした内野手が、今はどの球団とも契約可能な立場で宙に浮いている。
前出の同メディアは「焦点は古巣が動くかどうかだ」と指摘し、その上で「実はMLB関係者の間でも、アンダーソンの代理人とホワイトソックスの関係者が水面下で連絡を取り合っているとの情報が飛び交っている」とも報じている。
ホワイトソックスは30日(日本時間1日)現在、31試合を終えて14勝17敗でア・リーグ中地区3位。首位ガーディアンズ、タイガースとは1・5ゲーム差で、直近10試合は7勝3敗、3連勝中と完全な沈滞ムードではない。30日(同1日)は試合がなく、1日(同2日)から敵地サンディエゴでパドレス3連戦に臨む。
その空気を変えている1人が、今季加入した村上宗隆内野手(26)だ。ここまで30日現在で打率2割3分6厘ながら、12本塁打(MLB全体トップタイ)、23打点(ア・リーグ5位タイ)、出塁率・375(同15位タイ)、OPS・939(同6位タイ)。三振46個という粗さを抱えつつ、長打と四球で存在感を示し、再建球団に新たな熱を呼び込んでいる。村上が未来への象徴なら、アンダーソンは過去の熱狂を知る象徴。だからこそ再獲得案は、単なる懐古では終わらない。
もっとも、今のホワイトソックスに必要なのは、名前ではなく勝てる役割だ。32歳の元スターに復活の余地を見るのか、それとも村上ら新戦力の勢いを優先するのか。アンダーソンの〝宙ぶらりん〟は、古巣の本気度を測る大きな試金石になりそうだ。












