強固なスクラムを組んでいく――。ヤンキースGM付特別アドバイザーの松井秀喜氏(49)が、巨人の宮崎春季キャンプで精力的に指導に当たっている。秋広や岡本和、坂本など若手からレギュラー、ベテランまでコミュニケーションを図っているが、貴重な時間も残りわずか。松井氏の指導は14日までとなっているが、レジェンドがチームを離れた後も〝ホットライン〟でつながれようとしている。

 最後まで選手から目を離そうとはしなかった。松井氏は合流3日目となった12日も午前中から積極的に指導。坂本には身ぶり手ぶりを交えて打撃フォームなどに関して助言し、選手にとどまらず矢野打撃コーチにも同様にレクチャー。午後も個別で居残り練習をする選手が最後の1人になるまで見届け、ようやくこの日の活動を終えた。

 松井氏は坂本について「自分の時のことを考えると、まだあれだけ動けるのは素晴らしい。これからは年齢との戦いもあるでしょうけど、まだまだいけそうな感じはしました」と太鼓判。最後には「(宮崎に)花粉が飛び始めたら、私は退散する。そろそろ時期が近づいていますけど。まだ大丈夫ですけどね」と〝松井節〟を言い残し、さっそうと球場を去っていった。

 松井氏が指導に当たるのも残り2日。〝最強助っ人〟がチームを離れることは惜しい限りだが、松井氏が米国に帰国した後も良好な関係は続きそうだ。

 11日に行われた紅白戦ではベンチに入って首脳陣とコミュニケーションを図り、中でも桑田二軍監督とは1時間近くも野球談議に花を咲かせていた。桑田二軍監督に聞くと、その具体的な会話の一端を明かしてくれた。

 大きなテーマは「これからの野球界がどうあるべきか」。その上で桑田二軍監督は「(野球界は)どんどんグローバル化が進んでいる。メジャーも進んでいるわけで、日本が置いていかれないようにしないといけませんよね。特にジャイアンツはアメリカ相手に追いつき追い越せ、というチームなんです。二軍ですけど、そういう『最先端の野球をやりたい』と僕は話しました」と打ち明けた。松井氏からは「すごくいいことです」との返答があったのことで「賛同を得られたので心強いです」と好感触を得た様子だった。

 野球の本場・MLBではルールをはじめ〝ベスト〟とされる練習方法も目まぐるしく変化している。門戸を閉ざせば置いてけぼりを食うだけとなる。もちろん「桑田―松井」のホットラインだけでなく、今回の臨時コーチ就任を要請した阿部監督との関係も強固。名門のヤンキースに籍を置く松井氏から現場ツートップの阿部監督、桑田二軍監督にメジャーの最先端が〝直輸入〟されれば、これほど心強いものはないだろう。

 豪華トリオの間で築かれる「ゴジラネットワーク」が機能していけば、4年ぶりのV奪回により近づくかもしれない。