〝ゴジラワクチン〟で虎アレルギー払拭なるか。巨人の宮崎春季キャンプで臨時コーチを務めるヤンキース特別補佐の松井秀喜氏(49)が9日に宮崎入りした。ナインへの直接指導はもちろん、球団内からは3年連続で負け越しを喫している王者・阪神に対して「松井氏の言葉で苦手意識をなくしてほしい」と期待する声が上がっている。

 宿舎到着後に取材に応じた松井氏は「阿部監督から直接『もしお時間があればぜひ』ということでした。時間をつくってきました」と6年ぶりとなる臨時コーチ就任の経緯を説明。「ジャイアンツの目標は優勝しかないですから。目標に背中を押せるようなちょっとした刺激になればいいかなと思います」と語った。

 優勝を掲げる松井氏への質問では当然のように、昨季も6勝18敗1分けと大きく負け越した阪神対策が飛び出した。

 だが松井氏は「それはもうね、いつも見ている方が分析しているでしょう。いつも見ていない私がね、こうしろと言っても『お前見てんのか』と言われたらそれで終わりですよ。それはもう私が口出すことではないです」とスルリとかわした。

 ただ、実は松井氏は昨年11月に東京都内で行われた野球教室で阪神についてこう語っていた。

「私が現役の時(勝敗は)完全に逆でしたから。むしろたまにこういうことがあってもいいんじゃないですか。来年(今季)どうなるか分からないし。しのぎを削ってファンにいい試合を見せてほしい」

 球団スタッフの一人は「松井さんが言っているのは『あまり阪神を意識し過ぎるな』ということではないか。その言葉をぜひナインにも言ってほしい」と熱望する。長い球団の歴史をひも解いてみても、このままの状態がいつまでも続くはずがないとくみ取るべきだという。

 実際、阪神との通算対戦成績は巨人の1031勝791敗73分けで貯金は240を誇る。プロ入り前は掛布ファンで熱烈な虎党だった松井氏は、幼少期から巨人が阪神に勝つシーンを見続けてきた。さらに自身の現役時代は10年連続で阪神に勝ち越し。1995年には20勝6敗と圧勝劇も体験している。

 自分たちの力を最大限に発揮できればおのずと結果は伴ってくる――。松井氏の言葉が虎退治へ最大の力になるかもしれない。