鷹ナインも首ったけだ。巨人からトレードでソフトバンクに加入したアダム・ウォーカー外野手が早くもチームに溶け込んでいる。「常に紳士たれ」の巨人軍からやってきた右の大砲は、うわさにたがわぬナイスガイぶりを発揮し柳田ら主力もゾッコン。4日に宮崎春季キャンプ第1クールが終了したばかりだが、早くも強力サポートを約束され、大暴れの予感が漂っている。

 ウォーカーは、この日「ランチ特打」に柳田、近藤、山川とともに指名され、重量打線の一角を担う期待の大きさがうかがえた。オフは寒さが厳しい米ミルウォーキーで自主トレを敢行。柵越え2本にも泰然自若で「(帰国中は)室内でしか打つことができなかったので状態を1日でも早く上げていきたい」と焦らず徐々にギアを上げていくつもりだ。

 第1クール中、ウォーカーが大切にしていたことがある。「まずはお互いがどんな人間かを知ること」。これから戦友となる仲間たちを知り、己を知ってもらい、受け入れてもらうことが成功への第一歩と心得て、ミッションを完遂した4日間だった。

「みんながすごくウエルカムに迎え入れてくれました」と感謝したが、むしろ鷹ナインの方がメロメロだった。その1人がチームの顔・柳田。感情いっぱいに「めっちゃくちゃ、ナイスガイ!」と証言すると、二言目には「絶対打つ。間違いない」と確信的に言い切った。その高い人間力と洞察力から、毎年ドラフト候補などにお墨付きを与えれば「当たる」とチーム内で定評のある柳田評。技術的にも「瞬発力が◎」という激推しぶりで加入を喜んだ。

 近日開催される柳田、近藤、周東ら豪華メンバーが集う「外野手会」への招集も既に決定済みだ。選手会長の周東によれば「外野手会にも来てくれますし、巨人の選手からも『とにかくいい人だから』って話を聞いてたんでね。本当にその通りでした」と明かす。侍ジャパンの常連で球界内で顔が利く周東の元には、ウォーカー情報が数多く寄せられており、うわさにたがわぬ〝安心のGブランド物件〟だったというワケだ。

 他の選手や球団スタッフの間からも「とにかく頭が良くて聞き上手」「日本人が知っている簡単な英単語を選んで短いセンテンスで伝えたり、聞き取りやすいように意識的にゆっくり話してくれる」といった聖人エピソードが漏れ伝わってくるほど。

 勤勉な性格で、課題の守備力強化のため担当の井出外野守備走塁兼作戦コーチへの弟子入りも早々に決意。DH枠を自身が独占してしまえば主力の疲弊を招くことを理解し、首脳陣の起用幅を広げるため懸命に課題克服に取り組む姿勢だ。

 2022年に23発を放った実績を持ち、小久保監督がタイトル争いを期待する右のスラッガー。「愛すべき助っ人」は公私で鷹ナインの手厚いサポートを得てジャパニーズドリームをつかむ。