【取材の裏側 現場ノート】第100回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で2年ぶり7度目の総合優勝を果たした青学大が〝黄金時代〟への第一歩を踏み出した。

 戦前は駒大が優位との見方が強かったものの、10時間41分52秒の大会新記録をマークした。シーズン当初は原晋監督(56)が「シード(10位以内)落ちの可能性がある」と覚悟していたほど。それでも、志貴勇斗主将(4年)ら最上級生がチームを鼓舞。原監督は「志貴主将を中心に4年生がチームを取りまとめて、最後まで頑張ってくれた」と、ねぎらいの言葉を贈った。

 箱根路で改めて青学大の力を証明した一方、原監督は「6連覇」と「10時間30分台の大会新記録」を次なる目標に設定。簡単な道のりではないが、確かな手応えを感じている。

 昨年11月下旬~12月上旬には、部内でインフルエンザがまん延。例年と異なる調整を余儀なくされた中でも「できなかった練習を取り戻そうとはしなかった」。夏の走り込みの貯金を踏まえ、各選手に合わせた練習メニューを提示。結果的に各選手の調子が急激に上がったという。

 王座奪還とともに、監督生活約20年で培った原メソッドのアップデートにも成功。「11~12月の最後の鍛錬期から調整期にかけて、選手を一律管理するのではなく、個別に各選手と向き合って、箱根駅伝に合わせたトレーニングをより進めていく必要があるなと思った」と新たな発見があった。

 その上で選手個々のレベルアップにも意欲的。「10時間40分を切るとの目標を掲げた限りは、5000メートル、1万メートルのトラックのタイムのベースも上げていかないといけない。トラックの水準を上げていくような仕込みをしていきたい」ときっぱり。全体のさらなる底上げを図っていく構えだ。

 そんな新チーム以降の戦いぶりには、志貴主将も「主将に就任した時に、原監督から『今年がヤマ場。今年(箱根駅伝で)優勝できれば、青学の黄金時代が続く』と伝えられていた。実現できたので、これからも青学が優勝すると思う」と太鼓判。近い将来、箱根路の歴史が大きく変わる可能性もありそうだ。