新日本プロレスの来年1月4日東京ドーム大会で、棚橋弘至(47)とのV17戦に臨むNJPW WORLD認定TV王者ザック・セイバーJr.(36)が、絶対王者からのさらなる進化を予告した。今年の1・4ドームで初代王者に輝き、驚異的なペースで防衛を重ねてきた。団体の象徴的存在である棚橋を退けた先に見据えるものとは――。

 ザックは11月の大阪大会で行われたNEVER無差別級6人タッグ王座戦で、同王者の棚橋にフォール負け。しかし、年間最大興行での挑戦者に指名した理由は、単純な雪辱のためだけではない。「棚橋は『レッスルキングダム』(1・4ドーム)のメインイベントを9回も務めてきた。彼は新日本の暗黒期におけるサバイバルの象徴であり、そのような挑戦者を迎えることは、TV王座の正当性をさらに高めることになる」と狙いを明かした。

棚橋弘至(手前)とは激戦の歴史がある
棚橋弘至(手前)とは激戦の歴史がある

 棚橋とは過去に米国のマジソンスクエア・ガーデン、英国のカッパーボックスなど世界中の大舞台でシングル戦を行ってきた。「東京ドームは私たちのライバル関係にふさわしい場所だと感じている」と胸を張る。

 今年の1・4で初代王者となり、国内外で超ハイペースの防衛ロードを疾走。実に16回もの防衛に成功した。「新日本の王者の中で最もバラエティーに富んだ防衛戦を行うことで、本当にTV王座を世界的なタイトルにしたと思っている。これからもあらゆる階級、経験レベル、国籍の挑戦者を受け入れていきたい。来年の目標は20回をはるかに超えて、30回、40回と防衛することかな」と豪快に笑った。

 同じ英国出身のウィル・オスプレイが米国・AEWと来年2月からの契約を発表している。ザックは「彼が新しい挑戦が必要だと感じていることだけは察することができる。それはすべてのレスラーにとって健全なことだ」とライバルの決断を尊重する。

ウィル・オスプレイ(左)は同じ英国出身の宿敵だ
ウィル・オスプレイ(左)は同じ英国出身の宿敵だ

 その上で「大半の外国人レスラーにとって、故郷を離れることは最大の苦悩だ。しかし、私はそう感じたことはない。この12年間、日本が私のホームだったから、最終的に日本のプロレスの頂点に立つことだけに集中している」と誓いを新たにした。

 長年の悲願をかなえるためには、TV王座を防衛しながらさらなる飛躍を果たすつもりだ。「まだG1クライマックスで優勝していないし、IWGP世界ヘビー級王座を獲得していないし、東京ドームのメインイベントをやっていない。それが24年の目標だ。オカダ(カズチカ)と(ブライアン)ダニエルソンを同じ年に倒すことと並んでね。今年の私はTV王座を特別なものにした。来年はザック・セイバーJr.を特別な存在にする」と豪語した王者が、1・4ドームで新たな挑戦のスタートを切る。