全日本プロレスの3冠ヘビー級王座を奪取した〝蹴撃王〟中嶋勝彦(35)が、侵攻中の王道マットを斬り捨てた。

 9月末でノアを退団し、フリーに転向。「全日本乗っ取り」を掲げて単身乗り込み、5日の札幌大会で王者の青柳優馬に挑戦した。しかも、いきなり団体最高峰王座を獲得し、大みそかのV1戦(東京・国立代々木競技場第二体育館)では因縁の宮原健斗を迎え撃つ。

 約15年ぶりの参戦となった全日本の感触を「ブーイングはなかったよね。むしろ歓迎ムードだったって? 結局、俺みたいな刺激が必要だったってことなんじゃないの」と不敵な笑みを浮かべて振り返る。

 現在の全日本は2016年から宮原がエースとしてけん引し、築き上げてきたもの。だが「刺激がないんでしょ。俺の闘魂スタイルのような刺激がさ。(自身の3冠奪取後に)ほとんどの選手がリングに上がっても来なかったじゃん。そういうところを見ても、アイツらに(故ジャイアント)馬場さんが築き上げてきた意思を引き継ぐ権利はないだろ」と指摘した。

 3冠戦の前にやるべきことがある。暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」(12日、後楽園で開幕)制覇だ。7日の会見に乱入し、パートナー不在の1人でのエントリーを表明。その意図を「俺はあくまでも1人で乗っ取るんだ。確かに過去に愛するパートナーがいたけど、今は1人。だから1人で出るんだ。でも、全然勝てるよ。3冠王者だから」。相棒には大森北斗が名乗りを上げているが「俺には関係ない」と一蹴だ。

「闘魂スタイルの3冠王者として歴史あるリーグを制し、年末に宮原健斗を倒したら全日本プロレスは俺のものだ。その先? さらに動くよ。だから俺から目を離すな」 

 蹴撃王の戴冠により、全日マットが混沌としてきた。