DDT11月12日東京・両国国技館大会で現役を引退する赤井沙希(36)が、ラストマッチに込めた思いを明かした。注目の引退試合では坂口征夫、岡谷英樹と組んで丸藤正道(ノア)、樋口和貞、山下実優(東京女子プロレス)組と激突する。丸藤との初対決というサプライズはあるものの、最後までこだわりたかったのは赤井が愛したDDTの〝日常〟だったという。

 赤井は5月の会見で「私は10年前に両国国技館でのミックスドマッチで生まれたので、希望としてはミックスドマッチで終わりたい」と発言。その希望通り、引退試合も2013年8月のデビュー戦と同じ男女混合6人タッグ戦に決定した。

 パートナーは現在KO―D6人タッグ王座を保持するイラプションの盟友・坂口と岡谷で、対戦相手には関係性が深かった樋口と山下、そしてノアから丸藤がサプライズ参戦。ついに最後の舞台が整った赤井は「もちろん『美しく散りたい』という思いはありますが、美しさというのは人それぞれであって。造形がきれいな状態というよりも、命をかけてすべてをやりきった姿を見せたいなと思ってます」と闘志を燃やした。

 初対決の丸藤を対戦相手の一人に指名した理由について、赤井は「リング上で会ったことのない人の刺激はほしかったので。最後のその日まで、プロレスラーとしての強さと刺激を求めていった結果ですね」と説明。結果的に他団体のビッグネームが花を添えることにはなったが、それ以外のメンバーの選出には譲れないこだわりがあった。

「この10年間、普段やっていることが特別なことばっかりだったので。背伸びをせずに、今のDDTと未来のDDTを見てほしかったんです」。最後だからと言って一夜限りのド派手な〝ドリームマッチ〟を追い求めるのでなく、最後までドラマティック・ドリーム・チーム(DDT)の日常を見せたかった。

両国国技館でデビューした赤井沙希(2013年8月18日)
両国国技館でデビューした赤井沙希(2013年8月18日)

 自身の引退試合をメインに据える引退興行ではなく、ビッグマッチでレスラー人生を終えるのも理由がある。「DDTが好きで、DDTの一部になりたかったから、引退試合もメインとかじゃなくて全然いいですし。私自身、ふとしたことがキッカケでこれだけプロレスを好きになって、自分の人生にプロレスというものが増えた。だから自分の引退試合も『何か面白そうなことやってるな』って、一人でも多くの人にとって引っかかるキッカケになってもらえればいいなと思います」

 タレントと二足のわらじを履いてリングの中に飛び込んだのは、世間とDDTの懸け橋になるためだった。10年間貫き続けた思いは、デビューの地・両国で結実する。