新日本プロレスの辻陽太(29)が、IWGP・USヘビー級王座の〝EU化構想〟を明かした。9月24日の神戸ワールド記念ホール大会で挑戦する英国出身の王者、ウィル・オスプレイ(30)が暴走し、同王座を「UK王座」として私物化。もちろん団体非公認のUKベルトだが、辻はUS王座の問題点を指摘した上で新プランを提示だ。

 初出場の「G1クライマックス」ではAブロックで3勝3敗1分けに終わり決勝トーナメント進出を逃した辻だったが、13日両国大会の8人タッグ戦でオスプレイからフォール勝ち。王座挑戦権を手に入れた。「結果を出していかないと、この世界で認められることはないと思うので。今一番欲しいものは、結果ですね」とタイトル奪取を誓う。

 その一方でUS王座戦線は混迷している。「世界最高のレスラー」と自任するオスプレイは唐突に「米国の旗を持つのは嫌だ」と、勝手にベルトを新調。出身地の英国の旗が刻まれた〝UK王座〟を名乗っているのだ。

 2021年にも団体に無断でIWGP世界ヘビー級王座の独自ベルトを作製した前科がある。これに辻は「団体に対するリスペクトのなさは感じますよね」と苦言を呈しつつ「US王座の存在意義に関しては実際に疑問に思う点がある」と問題提起した。

 かつて理念が重なると指摘されたIWGPインターコンチネンタル王座はIWGP世界王座に統一されたが、現在は新日本の米国ブランドであるSTRONG無差別級王座が新設されたことにより、再び差別化が困難な状況になっているからだという。

 だからこそ、オスプレイの主張する〝UK王座〟の可能性は否定しない。それどころか「もし俺が勝ってあのUKベルトを手にするのであれば、俺はそれをEUに変えます。STRONG無差別級王座を廃止して、USに置き換えればいいんじゃないですか?」と、団体非公認の王座をさらに発展させる青写真を披露する。

「どう考えてもそっちのほうが規模が大きくなる。(WWEの)NXT・UKもNXTヨーロッパになるわけじゃないですか。確かに英国は素晴らしい選手を輩出してはいますけど、プロレス市場はまだ小さい。それなら欧州全体にプロレスを展開するほうが、新日本に新たにチャンスが生まれるんじゃないかなと」と不敵に言い放った。

 もっとも真の目的はベルト論争ではなく、ジェラシーを抱き続けてきた同世代からの勝利だ。「現時点で言えることは、USだろうがUKだろうが、狙うのはオスプレイの首で、ベルトはあくまで付属品ということですね」。神戸決戦で新時代を切り開く。