天国で見守る横田さんに一丸野球で勝利をささげた。25日の巨人戦で阪神は4―2と逆転勝ちした。本拠地・甲子園でのこの日の一戦は、28日に脳腫瘍のため28歳の若さで亡くなったOB・横田慎太郎さんの追悼試合。試合前にセレモニー、黙とうをささげ、ユニホームに喪章をつけた猛虎戦士たちの中で、ともにプレーした仲間たちがG倒に気を吐いた。

 1点を追う展開となった試合で、その先頭に立ったのが4番・大山だ。17年から3年間、同じユニホームを着た背番号3は6回一死一塁で巨人・菅野のフォークを捉え、左翼席へ逆転の11号2ランを叩き込み「スタンドまでヨコが運んでくれたんじゃないかと思います」とホームインするとヘルメットを空に掲げて、故人への思いを示した。

 大山はさらに7回にも4点目のダメ押し適時打でこの日、3打点。「本当に悲しいけど、野球ができているのは当たり前じゃないんだなと改めて思ったし、頑張らないといけない」と、終始、打線をけん引した。

 投げては、横田さんの同期入団の岩貞と、岩崎の2人が逆転後の終盤で気迫あふれる投球を披露した。3―2と逆転後の7回に登板した岩貞は、一死一、二塁のピンチを招くも、前の打席で適時打を放っていた3番・秋広を150キロの直球で二ゴロに詰まらせ、注文通りの併殺に打ち取り、ガッツポーズ。「僕が投げる直前に(チームが)逆転したのも、何かあるのかという気もした…。いつもとは全く違う気持ちというか、抑えられてよかったというか…。ヨコの気持ちを背負って投げられました」と〝見えない力〟が加わったことで、危機を乗り越えられたと口にした。

 最終回のマウンドを無失点で締めた岩崎も「本当に勝ててよかった。今日は、本当に。これから先も彼の思いも背負ってやっていかないと思う」。最後はハイタッチでマウンドに集まったナインとともに、空に手をかざして天国の横田さんに勝利を〝報告〟していた。