閉塞感を打ち破るには…。得点力不足に悩む巨人が足踏みを続けている。首位・阪神まで5・5差ながらリーグ4位のまま。その要因は好不調の波が激しい打線にある。とはいえ、すでに二軍を含めた野手のほぼ全員を使い、起爆剤にも乏しい状況とあって、ドラフト1位ルーキー・浅野翔吾外野手(18)を「プロ初」スタメンに抜てきする声も上がっている。
「あと1本が出なかったですね」。ジリ貧続きの打線に、原辰徳監督(64)が何度同じセリフを残したか分からない。今月だけですでに3度の零封負け。得意の一発攻勢で勝ったかと思えば、翌日はゼロ行進…。得点圏打率はセ5位の2割2分8厘に沈み、決定力不足が大きなブレーキとなっている。
こうなると、チームに新風を呼び込む起爆剤の存在も欲しいところ。交流戦明けに故障離脱した坂本は球宴出場を正式に辞退し、復帰の見通しもまだ立っていない。打撃不振で二軍再調整中のウォーカーも、一軍登録が可能となるのは16日以降だ。しかも、戦力の供給源となる二軍の野手もひと通り起用している。今季、一軍に昇格していない野手は捕手の喜多と故障&手術でリハビリ中の増田陸と湯浅だけだ(香月は登録のみ)。フレッシュな風を吹かせるのも難しい状況にある。
そうした中、球界関係者からは「巨人は思い切って浅野くんをスタメンで使ってみるのもアリじゃないか? 打てるかどうかは別として、彼には計り知れない期待感がある。ベンチも盛り上がっていたし、何かチームの雰囲気を変えそうな力を持っているように見える」。黄金ルーキーの抜てきこそが起爆剤になり得ると指摘した。
浅野は8日のDeNA戦(東京ドーム)で一軍デビュー。途中出場で結果は2打席連続三振に倒れ、右翼守備では4万人超の大観衆の前でド派手にズッコケた。当初は代走や守備固めの初昇格で、原監督も「プレッシャーがかかるんだから」と過剰な期待をかけずにいた。しかし、いざグラウンドでの奮闘ぶりを目の当たりにすると「(バットを)しっかりと振れている」と度肝を抜かれていた。高卒ルーキーとは思えぬ落ち着きぶりと、ガムシャラがゆえの大転倒。大先輩の中田翔も「すごくかわいい」と心を奪われた様子だった。
もちろん、浅野の抜てきが打線の根本的な解決になるわけではないだろうが、大胆な一手がどことなく漂う停滞ムードを振り払うかもしれない。












