またも見殺しだ。巨人は12日の広島戦(東京ドーム)に0―2で完封負け。8安打を放ちながら4併殺の拙攻で単独3位への浮上を逃した。打線のチグハグぶりは相変わらずで、そのスパイラルにドップリとハマッてしまっているのが先発したフォスター・グリフィン(27)だ。どれだけ好投しても援護に恵まれず〝バウアー化〟も危惧され始めている。

 本拠地が何度も深いため息に包まれた。スコアボードに「0」だけを並べ、相手先発・森下に今季初完封勝利を献上。今季9度目の零封負けに、原辰徳監督(64)は「0点じゃね。何とか打線が奮起するというところ」と嘆くしかなかった。

 その浮き沈みの激しい打線からなかなか援護点をもらえないのが、新助っ人グリフィンだ。この日の失点は5回に失投を右翼席へ運ばれた小園の2ランのみ。しかし、この一発が致命傷となり、6回2失点ながら5敗目(4勝)を喫した。

 とにかく勝ち星に恵まれない。最後に勝利投手となったのは5月20日の中日戦(東京ドーム)。5失点以上を喫した直近2試合は自身の責任とはいえ、約2か月も白星から遠ざかっている。この日を含めた14度の先発でクオリティー・スタート(6回以上を自責3点以下)を9度達成。それでも味方の援護が3点以上だったのは4度しかない。援護点0はこの日が実に4度目で1点も4度、2点も2度あり、いかに苦しい状況での投球を強いられているかが分かる。しかも、グリフィンが登板してきたのは土曜日と水曜日で、各チームのエース級が顔をそろえる金曜日や火曜日ではない。

 こうした〝不遇ぶり〟に、チームスタッフは「この前、危ないダイビングキャッチをしたけど、なかなか野手が打てなくて勝たせてもらえず、勝ちたい一心から出たプレーだろう。いい加減、本当に打線は奮起しなきゃいけないよ」と危機感を募らせていた。グリフィンは6月3日の日本ハム戦(東京ドーム)で、相手のスクイズで打ち上がった一塁線への小フライに猛然とダイブ。ファウルにはなったが、激痛に悶絶しながら治療も拒否して続投する執念を見せていた。

 そうしたガッツもむなしく、いまだに遠い5勝目。グリフィンは「自分の中では最善を尽くせた。今日のような(拮抗した)ゲームでの1球の失投が本当に悔やまれます」とコメントし、原監督は「非常にピッチャーの難しいところで、1球というものなのかな。心技体ともに充実した姿で放っている姿は良かった」と評した。

 もちろん投打は持ちつ持たれつの関係だが、あまりにも報われないと…。マウンドで感情を爆発させたいつぞのバウアー(DeNA)のように、グリフィンが大噴火を起こさないとも限らない。