オリックスの山本由伸投手(24)が「イチローばり」の進化を遂げている。WBCを終え、6日のソフトバンク戦(京セラ)に今季初登板。〝世界のヨシノブ〟としてその名をとどろかせた。初登板ながらパドレス、フィリーズなど4球団のメジャースカウトが集結する中、最速158キロのストレートを中心にカーブ、フォークを織り交ぜ、6回を2安打、無失点の快投で初勝利をマーク。無双右腕は「とにかく勝ちたかったので初回から飛ばしていった。0に抑えることができてよかった」と汗を拭った。

 昨オフからフォーム改造に着手し「より体重移動をしやすいように」左足を上げない新フォームを完成させた。2年連続投手4冠と沢村賞を獲得し、もはや国内に敵なしの状態。にもかかわらず、さらなるレベルアップを目指す姿勢をフロント関係者は、OBのイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)とだぶらせる。「普通、あれだけの結果を出すとフォーム改造なんかしないですよ。イチローもそうだった。変化を続けてさらに高いところを目指している。ちょっとわれわれには考えられない境地にいるんでしょう」とうなるばかりだ。

 イチロー氏も同じだった。打撃の常識を打ち破る「振り子打法」を完成させて首位打者を獲得。その後もオープンスタンスにしたり、すり足に戻したり、ケン・グリフィー・ジュニア(元マリナーズ)を参考にするなどして常に変化を続け、7年連続首位打者に輝いた。

「山本も最初はアーム投げとか、やり投げ投法と言われたけど、結果を出した。イチローと同じようにどんどん進化を続けている」(同)。現状に満足せず、探求心を忘れない姿勢こそ「超一流」の証拠かもしれない。