第95回記念選抜高校野球大会第12日(1日)の決勝戦で報徳学園(兵庫)は山梨学院に3―7と敗れ、21年ぶりの優勝はならなかった。

 何度も奇跡を起こした〝逆転の報徳〟が山梨学院のエース林謙吾(3年)の前に力尽きた。4回に2点を先制するも、5回に先発・間木(2年)が集中打を浴び、2番手の今朝丸(2年)も佐仲(3年)に2ランを許して7失点。打線は8回に1点を返しただけで持ち前の粘りが発揮できず、9回もあえなく三者凡退…。ナインはマウンドでの歓喜の輪をつくる山梨ナインをぼう然と見つめるしかなかった。

 強肩と強打で注目された主将・堀柊那捕手(3年)もその中にいた。4回に7失点を許したことを「同じ球を続け過ぎた。逆転された回は途中で修正できなかった」と悔やみ「攻撃があと4イニングあったのに、取り返せなかった。林投手は気持ちのこもった真っすぐだった。力は70~80%くらいは出せた。今日は勝ち切れなかったので満足はしていないけど、それまでの試合は思っている以上にすごくいいゲームができた。応援の力があったから」と振り返った。

 頂点には届かなかったが、大会の主役は間違いなく報徳学園だった。東邦(愛知)、仙台育英(宮城)、大阪桐蔭と強豪を次々と撃破し、2戦連続タイブレークでサヨナラ勝ちするなどミラクルぶりを発揮。大阪桐蔭との準決勝は好投手の前田(3年)をとらえ、5点差をひっくり返して王者を沈めた。

 この日はエース・盛田(3年)の出番はなかったが、2年生投手が奮闘し、打線では西村が攻守でミラクル勝利に貢献した。大角監督は「投手はみんな度胸があって自分の投球をこの大舞台でやってくれた。西村も勝負強く、守備もいい。2年生がいい経験をしてくれた」と成長に目を細め「ここからガラリとスタイルが変わるわけではない。できることをしっかりやっていきたい。盛田が林君みたいな大エースになってほしい」と夏をにらんだ。

 堀も「最後の夏、絶対に日本一というのを目標にしたい。集中力を切らさず、大量失点を防げるように投手を引っ張っていきたい」と帰還を誓った。