〝逆転の報徳〟の再来だ! 第95回記念選抜高校野球大会の第11日(31日)の準決勝第2試合は報徳学園(兵庫)が大阪桐蔭を7―5と逆転で下し、2002年以来、21年ぶりの決勝に進出した。

 驚異的な粘りで王者を倒した。3回に5点を先制されながらもその裏に2点を返し、7回には無死二、三塁と南恒(3年)を追い詰め、7番・林(3年)の左翼への2点適時二塁打で1点差。大阪桐蔭の西谷監督はたまらずマウンドにエース前田(3年)を送ったが、代打・宮本(3年)の左ゴロの間に三走が生還し、同点に追いついた。

 そして8回、一死一塁から4番の石野(3年)が左越えの適時二塁打で勝ち越しに成功し、さらに西野(2年)の内野安打でもう1点を追加。〝世代ナンバーワン投手〟前田を攻略し、歓喜の雄たけびを上げた。

試合後、大阪桐蔭・西谷監督(左)と握手する報徳学園・大角監督
試合後、大阪桐蔭・西谷監督(左)と握手する報徳学園・大角監督

 連覇を狙う大阪桐蔭を撃破した大角監督は「(2試合連続タイブレーク勝ちの)勢いだけじゃない。これが選手たちの力なんだと実感している。今までは奇跡とかそういう感覚だったが、これが力になっていって頼もしいです」。5点差をひっくり返し、まさに〝逆転の報徳〟らしさ全開の戦いぶりだが「先制してすんなり勝ちたいです」と本音もポロリ。

 同じ報徳学園OBで先輩となる西谷監督を倒した大角監督は「意識しないというのは嘘で、あの5点を取られた時から、西谷監督の方に(向いて)『クソ! クソ!』と。大先輩で尊敬する監督なんですけど、やっぱりそこを乗り越えたいというのは私の一つの目標でもある。『クソ!』と思いながらあの姿を見ていて、それが逆転につながった」と、してやったりの表情を浮かべる。

 その上で「西谷監督を超えるというのはとんでもない話で、まだまだ監督として足元にも及ばないが、今日は結果的に勝てて良かった。うれしく思います」と語った。