WBC日本代表が20日(日本時間21日)に行われたメキシコとの準決勝(マイアミ)に6―5で劇的な逆転サヨナラ勝ち。21日(同22日)の米国代表との決勝戦に駒を進めた。

 7回に吉田(レッドソックス)の値千金の同点3ランで追いついた後は、試合はさらに手に汗握る展開となった。直後の8回に2点を勝ち越されたものの、すぐさま1点を返して1点のビハインド。9回の守備を大勢―大城の巨人バッテリーで無失点に封じると、奇跡的なドラマが待っていた。

 先頭打者の大谷(エンゼルス)が初球を叩いて二塁打で出塁したのを皮切りに、無死一、二塁までチャンスが拡大。ここで、この日4打数無安打3三振を喫していた村上宗隆内野手(23=ヤクルト)が中越え二塁打を放ち、一走の代走・周東(ソフトバンク)も一気に本塁に滑り込み、土壇場で勝利をもぎ取った。

 そんな劇的な幕切れに、マイアミからおよそ1万キロ離れた東京ドームも興奮に包まれた。巨人は午後2時からDeNAとのオープン戦予定され、侍ジャパンが勝利した瞬間、中堅付近で調整を行っていた投手陣を中心に「ウォ~~!!」と大歓声が上がった。

 試合前とはいえ、4人のチームメートも出場している世界最高峰の戦い。同じ野球人として、最後の最後まで熱い視線を送っている。