ノアの原田大輔(36)が、9日の東京・後楽園ホール大会で現役を引退すると電撃発表した。

 2日に都内で行われた会見にスーツ姿で登場した原田は「半年間、首の回復に向けて治療を続け、トレーナーの施術のもと、改善に取り組んできましたが、改善の兆しがなく、ドクターストップで引退を決断いたしました」と発表した。

 原田は昨年8月、団体が定期的に行っているMRI検査で頸部にダメージが確認されたため欠場。当初は3大会の予定だったが、医療チームとの相談の結果、その後も欠場が続いていた。

 ケガの名前は「頸椎環軸椎亜脱臼(けいついかんじくついあだっきゅう)」で、ノア専属トレーナーの長濱健斗氏は「原田選手は幸い症状が出ていませんが、このままプロレスを続けていくことは命にかかわるということで、引退の選択肢になりました」と説明した。

 引退試合は9日の後楽園大会で、医師の立ち会いのもと、小峠篤司と1分間のエキシビションマッチを行う。

 大阪・吹田市出身の原田は高校でレスリングを始め、卒業後に大阪プロレスに入門。2006年8月に小峠を相手にデビューした。13年5月にノアに入団後、GHCジュニアヘビー級王座を5度獲得するなど、ノアジュニアの中心選手として活躍した。

 原田は「プロレスラーとしては生きていけないですが、一人の人間として生きていかないといけないので引退を受け入れました」とし、「17年間、本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。