【デスマッチ女王 工藤めぐみ伝説 邪道姫40年目の激白(6)】全女時代のトップにはダンプ松本さんがいらっしゃいました。よく声をかけていただき、面倒を見ていただきました。
ただ、当時のダンプさんは怖くて、怖くて…。入門して間もない頃、仕事でミスをして怒らせてしまい、ダンプさんがガラスのドアを蹴っ飛ばして割り、会社にガラス代を弁償することになったりと。ダンプさんを前にすると緊張して、失礼なことばかりしてしまうのです。
ある時、極悪同盟の控室で衣装を片付けていました。控室で新人が先輩からイジられることはよくありましたが、ダンプさんから「面白いこと何かできる?」と言われたんです。でも16歳の私に芸などなく「どうしよう」と困り果ててしまいました。
そこでダンプさんから「好きな映画は何?」と聞かれたので、ジャッキー・チェンの「ドランクモンキー酔拳」と「ベスト・キッド」とお伝えしました。ダンプさんは酔拳の動きと「ベスト・キッド」に出てくる奥義「鶴の型」をやってみせてと。私は無我夢中でお見せしたのですが…ダンプさんはその日の試合で突然リング上で酔拳と鶴の型を出されたのです!
もちろん、お客さんには大ウケでした。でも他の選手の皆さんが「あれは何なんだ? 誰があんなことを?」とザワついたので、セコンドに就いていた私は焦ってリングサイドから逃げ出しました(笑い)。
東北の巡業では控室には大きなストーブがある会場が多く、お餠が大好きなダンプさんはストーブの上でお餠を焼き、めんたいこやチーズ、のりなどをのせて後輩たちに振る舞ってくれました。ある時ジャンケンで勝った人がお餠を食べられるというゲームが始まりました。私はたまたまその場にいたので「あんたも入りな」と。そしてジャンケンで勝ち続けて…お餠を全部いただいてしまいました。ダンプさんには「お前のために餠を焼いているんじゃねえよ! 普通、遠慮するだろ」と怒られました(笑い)。
ダンプさんは「極悪女王」で再び脚光を浴びています。時代を超えた底力は本当にすごい。全女での苦しい時期も全盛期もすべてを経験してきた方の底力。だからこそプロレスにとどまらず、一般社会にまでメッセージが届くのだと思います。














