【赤坂英一 赤ペン!!】 ジャイアンツ球場での新人合同自主トレ、今年はコロナ禍以降3年ぶりにスタンドが開放され、連日多くのファンが足を運んでいる。13日の初日に詰めかけた報道陣も、テレビカメラ10台、約80人と大にぎわいだった。
これだけ大勢の人に見られていることが、新人にとっては大きな張り合いになる。実際、ドラフト3位の田中千晴(国学院大)もこう言った。
「人が多くても、自分のやりたいことはしっかりできました。グラウンドに入った瞬間は、呼吸しづらい感じで、変な緊張感があったけど、ノックの時間ぐらいから徐々に気持ちもほぐれて、とても楽しい空間でした」
この田中、8日の入寮でギターを持参し、得意の弾き語りを披露。父はトランペット、母はエレクトーン奏者という音楽一家に育ち、子供のころから人前で演奏することが多かったという。人目の多さを「楽しい空間」と表現できるわけだ。
一方、ドラフト1位の浅野翔吾(高松商)、同2位の萩尾匡也(慶大)は初日から仲良しぶりをアピール。萩尾が浅野を「翔吾」と呼べば、浅野は萩尾の出身地・熊本のゆるキャラ「くまモン」に引っかけて「はぎモン」と呼んでいるとか。寮の中でもよく一緒に食事や練習をしているそうだ。
そうした中、7年前にドラフト1位で立命大から入団するも、昨年限りで戦力外となり、今年からスカウトに転身した桜井俊貴も視察に来ていた。もう覚えているファンは少ないだろうが、2016年の自主トレ初日、その年の目玉だった桜井のコメントは傑作だった。
「巨人のドラフト1位の桜井俊貴です。持ち味はスタミナです。開幕一軍を目指して頑張りますので、みなさん、応援よろしくお願いします!」
コロナ前は練習の後、新人たちが全員スタンドでファンに即席サイン会。当然、行列の長さに差が出たが、短い新人には藤田浩雅・現寮長が寄り添い、「実力でファンを集められるようになるんだよ」と声をかけていた。ちなみに、この藤田寮長は1984年のパ新人王(阪急)である。
久しぶりに会った球団ファン事業部の藤本健治氏は、「コロナ禍が収まって、またあんなファンサービスができるようになればいいんですけど」と言っていた。この人も元巨人選手で、新人時代は「原(現監督)2世」と呼ばれていたものだ。
こういう裏方さんたちの支えを受けて、今年も新人たちがプロとしての第一歩を踏み出す。頑張ってください!












