【赤坂英一 赤ペン!!】10ゲームくらい引き離してゴールするんだという強い気持ちを持って戦いたいと思ってます」
ソフトバンク・王球団会長が、5日の仕事始めで“大独走優勝宣言”をぶち上げた。昨季は連覇したオリックスに同率で並ぶも、直接対決の勝差でV逸。「本当に残念。去年みたいな悔しい思いは二度としたくない」と熱弁を振るったのだ。
王会長は推定総額80億円の大補強にも言及。「フロントもしっかりと戦力を補強してくれた。あとは藤本監督以下一戦必勝でやるだけです!」と猛ゲキを飛ばした。
今でこそすっかり温厚になったような“世界の王”だが、本性は“世界の負けず嫌い王”。そこで思い出されるのは、王監督が前身ダイエーで初采配を振った1995年の開幕2連戦である。
この年のホークスも大補強を敢行し、打線には1番松永浩美、3番秋山幸二、4番ケビン・ミッチェルと豪華メンバーがズラリ。開幕戦では9番・藤本現監督が値千金の本塁打を放ち、幸先よく初白星を飾っている。
ところが、開幕2戦目はサード小久保の悪送球で悪夢のような逆転サヨナラ負けだ。試合直後、王監督の顔は怒りで真っ赤。眉間にしわを寄せ、唇を震わせながら、「勝ちたかったがな」と言葉を絞り出した“鬼の形相”は今も忘れられない。
その会見終了後、球団広報担当が、「テレビ局の情報番組の単独インタビューもある」と伝えた瞬間、“負けず嫌い王”が爆発したのである。
「負けた時にこんなインタビューをするもんじゃない! 広報が受けちゃいかん! 選手の手前もあるし、負け試合の後に監督があちこちでしゃべれないよ! 何でもかんでも受けりゃあいいってもんじゃないんだぞ!」
怒ったら誰よりも怖いのが王監督と聞いていたけれど、この時は確かに怖かった。が、怒るだけ怒ると、王監督は待機していた某テレビ局の関係者にこう声をかけた。
「しかし、今回は球団が受けた話なんだからやりましょう。広報は次からちゃんとしてください」
さすが“世界の王”と言うべき対応に、その場にいた全員がホッとしたように思う。この出来事は翌日の夕刊紙に大きく伝えられたのみならず、朝刊スポーツ紙にも「王さん八つ当たり?」との見出しで報じられた。
そんな王さんがまだまだ老け込んではいないことを、今年の“大独走優勝宣言”は実感させてくれた。ホークスの選手にも大いに奮起してもらいたい。












