強烈なメッセージだった。ソフトバンクは5日、ペイペイドームで仕事始め恒例の鏡開きを行い、王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(82)が力強く新シーズンに向けた抱負を語った。
昨季はオリックスと同勝率ながら、直接対決の差で優勝を逃したホークス。今季は3年ぶりのV奪回が現場の絶対使命となる。球団はこのオフ、FAで近藤、嶺井を獲得。さらにはNPBで実績あるオスナ、ガンケルとの新契約をまとめた。メジャーで万能型選手として活躍したアストゥディーヨ、昨季の米独立リーグ2冠王・ホーキンスも含め大型補強を敢行した。
昨年から〝現場復帰〟した王会長は「あとは現場として藤本監督以下、一戦必勝で。とにかく今年は10ゲームぐらい離してゴールするんだというぐらいの強い気持ちを持って戦いたい」とフロントからの〝サイン〟を受け取め、ぶっちぎりでの覇権奪回を誓った。
新春早々の大号令だったが、この日ひと際、王会長の言葉が響いたのは既存戦力への叱咤だった。「補強してもらった分、選手は大変。そういう意味ではかなり厳しい条件が揃ってこそ、本気を出さざるを得ない。スタートまで1か月もない。そういう意味では選手の本気度を見せてもらう。この春のキャンプ、例年以上に楽しみにしている」。現場に戻ったからこそ、熱を感じやすい立ち位置にある。大型補強という〝劇薬〟に目の色を変えた準主力級の選手たちの奮起こそが、真の狙いであると言わんばかりだった。
2か月前にもこんなメッセージを選手に送っていた。「会長が(宮崎での)秋キャンプに入る前に選手たちに厳しい言葉を投げかけていた。『新しく人が入ってくる。そしたら、その分、戦力構想から外れる。いずれ辞めていくというより、ユニホームを脱がされるんだ』と」。舞台裏を知る長谷川勇也打撃コーチは、選手の熱量に物足りなさを感じていただけに、王会長のメッセージこそが「常勝復活」の鍵と再認識していた。
昨季のV逸は、現場の一員として悔しさを共有した。常勝軍団の象徴である男は、大型補強の真の意味をかみ締め、陣頭指揮を執る。












