昨年10月にDeNAを戦力外となり、今季はメキシカンリーグで1シーズンを戦った乙坂智外野手(28)が、メジャーリーガーを目指しての奮闘を続けている。昨年の週刊誌報道で世間の厳しい目にさらされた男は、何を思い、海の向こうで野球を続けてきたのか。コラムニスト・楊枝秀基氏の取材を受け、将来的な〝転身〟の可能性について語った。
【乙坂智インタビュー・後編】乙坂は改めて「今はお金とかの問題ではなく、野球ができるだけでありがたい。NPBで野球をやらせてもらっていた環境がいかにありがたかったか」と実感している。同時にそう遠くはない将来、引退後の自分をイメージすることもあるという。
母方の家系は福井県で26代続く寺院。現在はおじが住職を務めている。今後、住職を継ぐ血縁者を見渡すと、兄が継承順位の筆頭なのだが「兄は(現在の仕事の関係もあり)多分継がないと思うんですよ。もし、誰もしないんだったら、自然と僕になるかなっていう感じ」と、セカンドキャリアは住職という可能性も否定しない。
乙坂の父は米国出身の元アイスホッケー選手。元プロ野球選手のイケメンハーフが住職となれば、話題になるのでは…と想像が膨らむ。
実はすでに〝デビュー〟も飾っている。昨年10月に行われた法要では「いとこたちとお経を読んだんです」。袈裟をまとった姿は写真撮影し、本家に飾ってあるとか。「檀家さんたちは僕の事情もわかってくれていて、僕を見て爆笑していました。(住職就任が)実現するかどうかわかんないですけどね。でも、可能性はあるってことですね」とまんざらではない様子だ。
ただ、あくまで現時点での軸足は野球。自身の技術の向上が最優先事項ではある。それでも「いろんな国のいろんな選手を見て、これはNPBに合うかなとかいうような目は知らない間に養われているかもしれない。今は現役なので意識はしないですが、すごく勉強になっている最中だと思います。将来的にいろんな国の選手の活躍の場を広げることができれば、幸せなことかも」と話したことも印象的だった。海外スカウトの素養も身につけているかもしれない。
「正直明日、野球できるかも不安。明日も野球をするために今日も頑張ろうっていう覚悟で1日1日やってきた」
大リーグで夢をつかむか。住職か海外スカウトか。はたまたNPB復帰か。まだ30歳手前の若き才能を、今後も見守っていきたい。












