今季、米大リーグ・レンジャーズ傘下でコーチ武者修行を行った倉野信次氏(48)が12日、古巣・ソフトバンクの宮崎キャンプを訪問した。12、13日と首脳陣、選手を対象に〝夜間特別講義〟を行う。
倉野氏といえば2009年からの13シーズンでソフトバンクの一~三軍投手コーチを歴任し、投手育成のスペシャリストとして手腕を発揮してきた。エース・千賀を育成選手時代から指導して大きく成長させたことでも知られる。昨オフ、球団からの強い慰留がありながらも「人生の目標として日本で一番のピッチングコーチと呼ばれるようになりたい」との思いから海を渡った。
初日は首脳陣、2日目は投手陣と有志の野手を対象にチーム宿舎で講演を行う。筑後でキャンプを行っている三軍の首脳陣、選手もZOOMで参加できる。倉野氏は「アメリカに行ったからといって『アメリカすごいな』だけでは帰ってきてないと思ってます。日本にあるもの、アメリカにあるものは違うと思う。日本の経験があるからこそ分かることもある。アメリカでコーチをして刺激を受けたことは共有したいということで話をもらいました」と熱い思いを口にした。
孫オーナーの「目指せ世界一」のスローガンのもとで、日本球界と米球界の優れた点の融合を目指している球団にとってもメリットは大きい。今キャンプにはパドレス傘下の投手、投手コーチが参加している。日本球界の投手育成術に関心を持つパドレスのA・J・プレラーGMからのオファーがきっかけではあるが、もちろん鷹サイドにもメリットや狙いがある。
たとえば現在、自軍選手のさまざまなデータ収集に取り組んでいる中で、パドレス側にはデータ活用が得意な投手コーチの来日を要望している。キャンプ中に意見交換を行って参考にするためだ。
その点においても鷹を知り尽くした上で、米球界の最新トレンドを学んできている倉野氏の考えは大いにプラスになる。球団フロントは「米球界から学ぶべきことは多い。倉野コーチは1番の投手コーチになりたいという高い意識でアメリカに行かれている。どのようなことを取り入れていくべきかなど、ウチの球団を熟知している視点から聞けることは非常に大きい」と説明した。
大補強だけではない。常勝復活に向けて鷹がさらなるチーム力アップを模索する。












