ソフトバンクがFA宣言をした日本ハム・近藤健介外野手(29)の獲得に全力投球する。すでに三笠GMが「打者としての総合力は日本トップクラス。ぜひ、来てもらいたい」とラブコールを送っている。4年総額20億円強の大型契約を用意して過熱必至の大争奪戦に臨む。

 今季のソフトバンクは9年ぶりに2年連続で日本一を逃した。王座奪回へ今オフは大補強も辞さない方針だ。近藤は巧みなバットコントロールと抜群の選球眼で、通算打率3割7厘、通算出塁率4割1分3厘を誇る球界を代表する好打者。鷹フロントは打線全体に及ぼす相乗効果も大きいと見ており、常勝復活のキーパーソンとして位置付けている。最大級の評価をして獲得を目指している。

 その一方で近藤の獲得に失敗すれば大痛手となる。替えが利く選手ではないのはもちろんだが、外国人の刷新も図っている中で特に野手の陣容が悩ましい状況となっているからだ。

 日本球界の全体的な投手力の向上に加えてコロナ禍の影響も少なからずあってか、直近では活躍する外国人野手が激減している。特にパ・リーグでは外国人選手が打撃タイトルを獲得したのは2017年のデスパイネが最後。今季に至っては規定打席に到達したのが打率2割1分3厘、15本塁打、46打点の西武・オグレディだけだった。ソフトバンクも2年総額8億円強で獲得した大物助っ人・ガルビスが不発に終わった。

 球界関係者からは「この状況に加えて急速な円安ですからね。以前とは期待値が違ってきている中で外国人選手にチーム内でも高額の年俸を払って勝負するのはリスクがある。各球団とも苦労していると思いますよ」との観測が出ている。

 ソフトバンクは現状、2年契約のガルビスが残留。残りの野手の予定2枠は検討中だ。日本球界での適応に期待できるハングリーな助っ人にも着目していると見られ、米・独立リーグで2冠に輝いたコートニー・ホーキンス外野手(28)を秋季キャンプでテスト。

 さらにガッツあふれる全力プレーに加えて、内外野、捕手もこなすユーティリティープレーヤーのウィリアンズ・アストゥディーヨ(31=マーリンズFA)も調査している。

 36歳となり一時期より衰えが見えるデスパイネも終盤はクリーンアップで意地を見せた。当初は〝世代交代〟となる可能性が高かったが、この状況だけに「計算が立つ存在」として残留の目も出てきている。

 もちろんエース・千賀が抜けた投手陣の補強も同時進行で進められており、外国人投手に加えてレンジャーズの有原航平投手(30)の動向も調査している。V奪回を果たすためにも、近藤の獲得が最重要課題となることは間違いない。