パ首位独走中のソフトバンクは12日のロッテ戦(みずほペイペイ)に10―4の逆転勝ちを収め、3連勝を飾った。9カード連続の勝ち越しを決め、貯金を今季最多の「30」に更新し、優勝マジックは1つ減って「31」。好調な打線が3試合連続の2桁安打、2試合連続の2桁得点を記録して投手陣を強力援護した。

 チーム最年長の柳田悠岐外野手(37)が今月3度目の猛打賞をマークして存在感を放った。第1打席は全力疾走で内野安打をもぎ取り、続く打席では一、二塁間を破る鮮やかな右前打、第3打席は投手強襲の珍しい2点適時二塁打で勝利に大きく貢献。「今はこつこつヒットを増やしたいなっていう気持ち」と、8月は月間打率4割3分6厘と絶好調だ。6月末に2割3分7厘まで落ち込んだ打率はリーグ9位の2割8分4厘まで上昇し「2割3分の時に比べたらうれしいです」と自虐コメントで喜びを語った。

 天真爛漫な笑顔を浮かべたが、人知れず不安を抱えながら戦ってきたシーズンだった。柳田は春先にこれまでも悩まされてきた首痛を相次いで再発。一度発症すると痛みが引くまで時間を要し、一定期間の欠場を余儀なくされる。いつ顔をのぞかせるか分からない恒常的問題は一昨年、昨年と長期離脱を経験した37歳にとって最大の懸念だった。

 今季のテーマは無事之名馬――。それは人知れず大きな不安を抱えていたからに他ならない。「それ(首痛)がシーズン入ったら出ないんで、僕は本当に運がいい選手なんだなって思っています」。かつて、プロ野球の世界で成功する一番の要素は「運」と断言してきた男。柳田は開幕前「試合に出られれば数字はついてくる」と自信を示していたが、言葉通り7月以降〝真夏の大逆襲〟が続いている。

 人が見ていないところでバットを振ってきたように、首痛に悩まされた先輩にケアや私生活での注意点を教わるなど予防に努めてきた。周囲のサポートに感謝し、さらに健在ぶりを示していく。