世界一候補の足元で、〝王朝〟の砂時計が落ち始めている。ナ・リーグ西地区を制したドジャースは2日(日本時間3日)から地区シリーズに臨む。ワールドシリーズ3連覇を狙う一方、米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下の「ジ・アスレチック」は1日(同2日)、今回のポストシーズンが黄金期を築いた主力にとって「最後の戦い」になる可能性に焦点を当てた。
今季も100勝を挙げ、14年連続でポストシーズンへ進んだ常勝軍団。だが、その内側では避けて通れない高齢化と故障が進む。ドジャースは今季、メジャーで最も高齢の野手陣を抱えた。ムーキー・ベッツ内野手(33)は「俺たち30歳以上だろう? 半分の選手はあと3年もプレーできない」と語り、フレディ・フリーマン内野手(37)も「いつチャンスが閉まるかは誰にも分かりません」と現実を見つめる。
成績にも陰りは出た。フリーマンは16本塁打に対して併殺打22、長打率4割3分は自己最低。ベッツもWAR(選手の総合的な貢献度を示す指標)3・9で、年間では新人だった2014年以来の低水準だった。キケ・ヘルナンデス内野手(35)は2度の負傷者リスト(IL)入りで約4か月を欠場。大谷翔平投手(32)も故障に苦しみ、2023年以来となる二刀流フルシーズンへの挑戦を阻まれた。
しかもミゲル・ロハス内野手(37)は引退を検討し、ヘルナンデスは今季で契約満了。マックス・マンシー内野手(36)は長年築いた結束を「兄弟のような絆」「家族なんです」と表現した。世代交代は目前に迫っている。
だからこそ、この10月は重い。ベッツは3連覇について「これが最初で最後のチャンスだと分かっていた」と覚悟を明かした。潤沢な資金でスターを補強し続ける球団そのものの黄金期が終わるわけではない。だが、今の中核メンバーが同じ形で集うのは、これが最後かもしれない。世界一候補のドジャースにとって、今秋は〝王朝〟の世代交代を前にした特別な戦いとなる。












