〝待機組〟では、もう収まらない。ドジャースの「投打の隠し玉」が、いよいよメジャーの扉をこじ開けようとしている。米メディア「ヘビー」は13日(日本時間14日)、ドジャース傘下3Aオクラホマシティのジェームズ・ティプス3世外野手(23)の昇格待望論を特集した。12日(同13日)のロイヤルズ戦ではフリーマンがファウルボールを追って相手ベンチへ転落し、全身に痛みを訴えた。ロバーツ監督は重傷を免れたとの見方を示し、現時点で代役昇格の必要性を否定しているが、ティプス3世を巡る熱気はフリーマンの状態とは別次元で高まりつつある。

 同サイトによると、ティプス3世は今季3Aで108試合に出場し、打率2割9分5厘、22本塁打、84打点、119安打、26二塁打。昨年7月、右腕のダスティン・メイ(現ブルワーズ)とのトレードでレッドソックスから加入した左の強打者は、もはや「将来」だけで語る数字ではない。同記事が引用した元米サイト「ファンサイデッド」では、右投手相手にテオスカー・ヘルナンデスを休ませる際やフリーマンの休養日、代打での起用まで想定。「メジャーリーグで注目に値する選手」と評し、昇格を検討すべきだと訴えている。フリーマンのアクシデントがなくても、扉をたたく材料は十分にそろっているというわけだ。

 そして投の〝切り札〟も黙ってはいない。米メディア「SB NATION」運営のドジャース専門サイト「トゥルー・ブルー・LA」によると、3日(同4日)にマイナー降格となったエメット・シーハン投手(26)は12日(同13日)のアルバカーキ戦で5回2/3を3安打無失点、2四球、8奪三振。97球を投げ、6―0の勝利を呼び込んだ。メジャーでは2日(同3日)のレッドソックス戦で2回2/3を5失点と崩れたが、直前までの不振を振り払う快投で再昇格へ強烈にアピールした。

 8月31日(同9月1日)はポストシーズン出場資格を巡る重要な基準日となる。ただ、すでに球団傘下にいるティプス3世は同日までのメジャー昇格が絶対条件ではなく、シーハンも40人枠に入っている。とはいえ、10月に誰を戦力として組み込むかを見極める季節は確実に近づいている。完成形に見える王者の陣容。その地下では、投打の〝新兵器〟が出番を告げる号砲を待っている。